気まぐれ、猫系 -Jr.

cater-37 ページ37

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　あ「モテますねー…」




　 そんなことを考えつつぼやいたら







　 でしょ！



　 そう、笑顔で躱された、









　 その後に。






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　樹「…あ、京本くんは例外か、」






　 思い出したように付け足された言葉。




　 ものの見事に相手してるしね…って。






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　 “俺とAの、秘密な”





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　 前に言った言葉は、本当なのかな。





　 少なくとも樹先輩は、知らないようで。





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　 …まあ、その秘密事自体が


　 嘘の可能性もあるんだけれど。







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　あ「…そうですね」




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　 そんな可能性が脳裏に過って








　 それでも妙に肩張って



　 間を置いて打った相槌だったけど。









　 樹先輩はそれに突っ込むこともなく。







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　 ちょうど、チャイムが鳴る。







　 ふわぁ…って欠伸をして



　 樹先輩は私を見て。






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　樹「俺は、午前はずっとここにいるけど。



　 Aちゃんは？」






　 そう、問われる。





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　あ「…暫くは、」







　 今日の午前の教科は



　 技術2時間、公民に音楽。







　 …言ってしまえばパラダイス。









　 いつ戻ったって、大して変わらないから。






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　樹「そっか、」





　 私の回答に






　 やったね、なんて嬉しそうに微笑んで




　 先輩は壁に凭れ掛かって隣を勧める。







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　樹「おいで。」






　 そっちじゃ、後々眩しくなるから、



　 なんて






　 妙にサボりを知りつくしてるかのような、優しさ。






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　 お言葉に甘えて






　あ「失礼します…」




　 2人の肩が触れるか触れないかの距離まで近づいて。






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　 日陰だからか、コンクリートの冷たさが


　 心地良い。






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　 隣を見ると


　 先輩は早速瞼を閉じていて





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　 真似て私も、ゆっくり目を閉じた






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