6mm.

35.さかもと はやと。 ページ6

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いま、思い出すと切なくて泣きたくなるような、
そんな甘酸っぱい青春。


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ひたすら野球に打ち込んだ、
遠距離の彼女との連絡も日に日に減っていたっけ、









「さかもとー」

「、なんやねん朝から。」

「昨日の阪神戦見た？ヤバかった！」

「見た、めっちゃカッコよかったよな、」








そんな時にキミに出会ったのは、
何かの運命だったんやと思う。

野球好きのキミは他の女子とは違った。


ギャーギャー騒いだり、色目を使ったりするんやなくて、野球の話を一緒にした。









「今から帰りなん？」

「そう、だけど？」

「送るわ、ランニングついで。」









ありがとう、なんて照れたように笑うから
調子狂って軽口叩くこともできひんかった。

ボチボチと野球の話をして、
学校の話をした。…その時間が1番楽しかった、









「A、」

「勇人うっさい」








いつからか、呼び名も変わった。

いつの間にか、遠距離の彼女への気持ちが消えた。









「…え、別れたの？」

「おん」

「そっか、…残念、なのかな。」

「お前が気使わなくてええの、」

「…勇人ならすぐに可愛い彼女出来るよ！」









気づいたら、キミのことが好きになっていた。







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