6mm.

39.かたおか やすゆき。 ページ12

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朝起きて、信じられない頭の痛さに顔が思わず歪んだ。うえ、体の節々が悲鳴をあげてる。

働かない頭でキャンプインまでの日数を計算して、
動かない体で無理やりリビングに這い出た。









「…風邪薬ねえじゃん」








最悪だ。こんな時に一人暮らしなんてツイてない。
あー、無理言ってAと一緒に暮せば良かった。


そんなこと言ってもどうしようもなく、
俺はベッドに這い戻ると再び意識を手放した。





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それから、どのくらい寝ていたのか覚えてない。

目が覚めたのは単純に腹減ったから。








「あ、起きた？」

「……A、」








ガチャりと寝室のドアが開いたと思ったら顔を出したのは1番会いたかった人だった。

それなのに、ウィルスにおかされた喉からは声なんてものは出てこない。









「相当しんどそうだね、タオル変えるよ。」

「…なんで、ここに？」

「嘘、忘れちゃったの？」

「なにを？」









いつの間にか乗せられていたタオルが冷たいタオルに変えられて、Aのヒンヤリした手が俺の首もとに触れて気持ちいい。









「ヤスが死にそう、ってメールしてきたんじゃない！もう、心臓止まったわよ！」

「……それで、来てくれたの？」

「うん、当たり前でしょ。」









熱に浮かされて訳の分からないメールをした俺もだけど、それに慌てて駆けつけてくれたAも相当恋熱に浮かされてるみたいだね。









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