１５８★ ページ38
送迎の車に乗り込むとマネージャーに渡された携帯。
「何？」
怪訝そうに聞いた俺に、
「チーフです。」
と一言。
携帯を受け取ると耳に当てて『お疲れ様です』とお決まりのセリフ。
ーあぁ。ご苦労様。
「…で？」
ーまぁ…そう急かすなよ。
「俺は結果のみ知りたい。余計な講釈は結構です。」
俺の話しを、のらりくらりと躱してばかりなこの人達に、俺もそろそろ我慢の限界で。
ーじゃぁ単刀直入に言う『あ！言い忘れた！』
チーフの話しを聞く前に伝えとかないといけない事があった。
ー何だ？
少し警戒してる様な聞き方のチーフ。
「俺は絶対諦めませんよ？何が何でもAと同棲する。隠れてコソコソとしようと思えばできるのに、正々堂々と正面から突っ込んでる俺の気持ちわかってるでしょ？」
ーあぁ。それは認めてる。
「では、認めてくれた上での結果を教えてください。」
ー今のままでは許可はできない。
「想定の範囲内です。」
ーじゃぁ、俺の言いたい事もわかってるよな？
「はい。書類は頂けますか？」
ーあぁ…誰かお前に付いてるヤツに渡すから。
「はい…では…それを確認次第また連絡します。」
ーあぁ。
短く返事をしたチーフは電話を切り、その携帯を助手席に置いた。
「…ダメでしたか…？」
恐る恐ると言った感じのマネージャー。
「あぁ。『今のまま』だとな…。」
「それって…？」
「多分さ？君に書類が渡されると思うから、もらったら即俺に頂戴？その日会わなかったら家まで持ってきて。」
「あ…はい。わかりました。」
そういう使いっ走りみないなのをやらされるのは、一番下っ端のコイツ。
リュックから資料を取り出して見てると震えるポケットの携帯。
Aかな？
さっき送ったメールの返信かと携帯を確認すると、相手はマリエで…。
そのメールの内容に深いため息をついた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 906人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しおなな
| 作成日時：2014年10月9日 6時
