１４９☆ ページ29
すっごいふわふわして…
呑み会独特な匂いじゃない、翔ちゃんの匂いが嬉しくて…
ギュ〜ッて抱きつく。
翔ちゃんもちゃんと抱きとめてくれて。
ふふふ…５日ぶりだ…。
「しょーたん？」
「うん？」
「いい匂いする〜。」
首筋につけてある香水が、翔ちゃんの匂いと混じって私の大好きな香りを届けてくれる。
「そ？」
「うん。」
唇をくっつけると、身を捩る翔ちゃん。
「ちょ…待て。くすぐってぇ。」
「だぁめぇ〜。」
「…んとに…この酔っ払い。」
背中をペチンッて叩かれて。
和「そう言いながらも顔がデレッデレ。」
うん？誰？翔ちゃん以外の声がした？
誰かいる…？
まぁ…いっか…。
翔ちゃんにくっついてる方が大事。
「A。とにかく水飲め。その状態だと明日二日酔いきちぃぞ？」
「イヤ。おしゃけなら呑む。」
「呑ませられません。」
「バカ！ケチ！」
背中をバシバシ叩く。
智「こうなったら行けるとこまで行ってみようよ。もっと酔ったらどうなるか見てみたい(笑)」
和「ここでおっ始めるかもね…。」
何を？何を始めるの？
「ねぇ〜しょーた〜ん。喉渇いた〜。」
「だから水を飲め。」
「もう飲ましぇてくれないの〜？」
「自分で飲んだらご褒美に飲ませてやるよ。」
「んじゃぁ飲まない〜。いらなぁ〜いもん。美味しくないし…。」
飲まないって事の意思表示に更にキツく抱きついて拒否。
「おい！A！」
和「ククク。」
潤「Aちゃんのイメージが総崩れだ…。」
雅「しっかり者だって印象だったかんね？」
うん？イメージ？
しっかり者？
智「しょーたん？どうすんの？(笑)」
「他人事だと思って面白がりやがって…。」
和「だって所詮他人事ですし？あんた満更でもないじゃない？」
潤「うん。むしろ嬉しそう。」
誰が？
誰が嬉し？
翔ちゃん？
「しょーたん？」
「今度は何？」
「嬉し〜の？」
「……と、とにかく！水飲もっか？Aちゃん？」
「イヤったらイヤ〜。」
「もぉ〜マジで〜。」
翔ちゃんのなんとも情けない声が聞こえる。
「翔。これなら飲むだろ…。」
うん？何？
「お！サンキュー！マスター！A？A！お前の好きなピンクグレープフルーツジュース飲むだろ？」
「飲む〜。だいしゅき〜。ケチなしょーたんよりもだいしゅき〜。」
「…一言余分だ。」
翔ちゃんからグラスを受け取って一気に飲み干した。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2014年10月9日 6時
