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「似てるかな。
そんなことないと思うけど・・・」
「明るくてみんなの中心にいるって雰囲気。
似てるよ。
俺の出る幕は、今も昔もないよなあ。
でも、久々に話せて良かった。
幸せそうな姿、見られたから・・・
お見合いに来て良かったな」
明るく笑ってそう言ってくれた。
「ありがとう・・・」
そう答えた時。
ガタッて物音がして、
振り返ったら、
ベンチの後ろから、
立ち上がった大毅が、
バツが悪そうに苦笑いしてた。
隠れてしゃがんでたら、
ベンチにぶつかったっぽい。
「突然すいません。
気になって・・・」
打ったらしい膝を痛そうに押さえながら、
門脇くんにお辞儀してる。
「いえ。
こちらこそ、彼女、お借りしてしまって、
すいませんでした。
僕は失礼します。
沙英ちゃんとのお見合いがあるので・・・」
門脇くんが、大毅に一礼して、
中庭から料亭の中へ戻って行った。
二人きり。
大毅が、私の顔、ご機嫌伺うように、
ちらって見て。
「ごめん。
めっちゃ気になってもうて。
なんかされへんか」
「されるわけないでしょ。
もう、心配し過ぎ」
「彼女の心配するん、当たり前やんか」
優しい言い方に、きゅんてなる。
大毅はずるいんだから。
「着物、・・・ええな。
このまま出かけへん?」
照れくさそうに、早口に聞いてくる。
「うん、いいよ・・・
どこ行こうか」
「俺は分かれへんから。
Aが案内してえや。
お父さんが車、一日、貸してくれるって」
「うん。
じゃあどこにしよっかな・・・」
大毅と地元をデートするなんて、
少し気恥ずかしいような、
でもやっぱり心が躍ってる。
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作者名:fool | 作成日時:2017年10月19日 14時