125 ページ10
手の甲をつねってくるねん。
「扱い慣れてるわけないやん」
ほんま、美保先輩には辟易してるっちゅうねん。
「嘘。
いっぱい彼女いたんだ」
話がめっちゃ飛躍し出した。
「いっぱいなんかおらんし。
俺、草食代表やのに」
高校大学とずっとそう呼ばれてたし。
「ふうん・・・」
疑いのまなざしを向けてくる。
まあ、ええけど。
Aの目に、実際よりももて男に映ってるなら。
「お前しか見えてないから・・・
分かるやろ?」
なだめて、よしよししてたら。
「こんなとこで痴話喧嘩?
社内でいちゃつかないでよね」
いきなり背後から美保先輩の声。
Aが慌てて俺の腕をすり抜ける。
美保先輩かって、
俺にキス迫ってきたくせに。
自分のことは棚に上げて。
「お疲れ様。
彼が会社の前で待ってるから行くね」
エレベーターの下のボタン、
押して言う。
彼氏出来たんなら、
俺にちょっかいかける意味が分かれへん。
美保先輩がエレベーター乗り込んで、
動き出すの確かめてから。
「はあ。
よう分からん人や」
つい、そうこぼしたら。
「私は分かるよ。
美保先輩が6年付き合ってた前田課長、
もうすぐこっちに転勤で戻って来るんだって」
489人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:fool | 作成日時:2017年10月12日 18時