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「なんか緊張するな。
お風呂入る?
露天風呂ついてるし」


窓の外の箱庭にものすごく風情のある岩風呂が。


竹垣で囲われてて、落ち着いた大人の雰囲気。


「うん・・・そうだね」


髪や体を洗うとこ、見られちゃうのは、
恥ずかしいな。


どうしよう・・・


前に一緒に入った時は、
私が洗ってから入ってきてもらったから。


「Aのこの浴衣姿、
見てたい気持ちもあるねんな・・・」


大毅が残念そうに言う。


「私も・・・
写真、撮ってもいい?」


二人きりの写真て、持ってない。


会社の行事の時のしか。


「えっ・・・
うん、まあ。
せやな」


曖昧な返事。


「いいの?ダメなの?」


関西弁のニュアンスなんて分かんないもん。


「ええけど照れるって意味やん」


なかなか難しいな。


でも、大毅の話し方、好きなんだ。


関西弁の男子って得してると思う。


でもこれ言うと、

淳太先輩もやんて、大毅がやきもち妬いちゃいそうで。


内緒。


「撮る?」


座椅子の上の大毅が、
私の事、自分の膝の間に座らせて。


後ろから抱きしめたまんま、


携帯かざして撮ってくれた。


まさか、そんな風にするなんて。


距離が近くて胸が苦しい。


変に写ってたらやだな・・・


大毅だけの写真が欲しいから。


携帯返してくれてすぐに。


膝の上から逃れて、
撮っちゃった。


「うわ、不意打ち、ずる」

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作者名:fool | 作成日時:2017年10月12日 18時

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