明日の君に会いたくて２ (ページ7)

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まだ動悸がしてる。

助手席に乗り込んだら、
照史先輩が、

「どうした？
顔色悪ない？」

優しく聞いてくれた。

すごく気がきくんだよね。

だからお客様にも人気がある。

二人で何件か回って。

お昼休憩に、
ちょっとおしゃれなカフェに誘ってくれた。

サンドイッチ食べながら。

「なあ、Aちゃん、あのさ・・・」

照史先輩が珍しく、
口ごもったりして。

どうしたんだ？

「なんですか？」

「いや。
あのさ・・・」

すっごく言いにくそうにしてて。

ほんと、いつもきっぱりの人だから。

私、歯になんかついてる？

マスカラべったり落ちてるとか？

フケでも肩に落ちてる？

それとも、なんなら、鼻毛でも出てる？

鏡で確かめたくなっちゃう。

そしたら照史先輩、

「なあ、亜美ちゃんってさ、
彼氏おる？」

急に早口に聞いてきた。

なんだ。

そんなこと。

えっ。

そんなことでもないか。

もしかして、亜美に気がある？

よね？

この展開。

「Aちゃんが一番仲良ええやろ？」

「はい。
亜美は彼氏はいないです。
好きな人も多分、今はいないと思います」

頑張れ、照史先輩。

「そっか。
ありがとお。
内緒にしといてや？」

ちょっと可愛いなあなんて。