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「一生なんて・・・」


「もしこのまま、
Aちゃんに気持ち伝えずに、
あの頃の冷たい彼氏のまんま、
離れてたら。
俺きっと、生涯、後悔し続けてた」


「そんな、大げさです」


「俺とシゲと、
どっちが好き?
シゲを選ぶなら、
諦める。
けど、シゲへの罪悪感が理由なら・・・
そんなん全部俺が背負うから。
やから。
俺んとこに来て欲しい。
待ってるから・・・」


そんなこと言うの、ずるいよ・・・


私はどっちが好きなんだろう。


淳太先輩のこと、
ずっと待ってた。


待ちわびて苦しくて。


この気持ちは今も恋って呼ぶの?


重岡のことは、気が合う同期だって、
ずっとそう思ってて・・・


まっすぐぶつかってきてくれたこと、本当に嬉しかった。

ときめいてた。



分からない。

二人とも大切な人・・・


「ゆっくりでええから。
考えて欲しい・・・」


淳太先輩が私のところへ、
少しずつ歩み寄ってくる。


さっき、キスしたの?

本当なの?


淳太先輩が私の髪に手を伸ばした。

かすかにふれる感触。


「昔もこんなことあったな・・・」

目を細めて言う。


「ないです。
淳太先輩、
私には触れたくなかったみたいだから」

思わず責める言い方しちゃってた。


「ゼミ合宿の夜。
寝られへんかって。
Aちゃんが隣におると思うと。
ドキドキして・・・
寝たふりしてて。
Aちゃんが眠った後。
寝顔にキスした・・・」

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作者名:fool | 作成日時:2017年7月23日 14時

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