143話だよ、多分 ページ47
得体の知れない安心感
だった
自分だけじゃないという事実に安心している私が居る
ぐっと手を握って
その思考を打ち消す
今はそんな場合じゃない
皆が口々に「仕方が無いこと」「次もあったら」などと
諦めを口にする中
キャプテンがざわめきを打ち消すように叫んだ
それはキャプテンの心の底からの願いのようで
私も私でやっとそれで我に帰ることができたのだった
「ダメだよそんなの!」
みんなが目を見開く
私も同じような変な顔してるんだろうなと思った
キャプテンは「舟木コーチのところに行って来る!」とそこを去ろうとする
そんなキャプテンを引き止めたのは
珍しい人物だった
「天馬」
――神童君だった
神童君は冷静にキャプテンを見据える
そして言った
「どうしてそこまで久坂をかばうんだ」
キャプテンは驚いたように一瞬だけ眼を見開く
キャプテンは虚をつかれたように
ぽつりと呟いた
「え…どうしてって…」
でもすぐに視線を下に向けてぎゅっと拳を強く握っていた
キャプテンには何か思い当たるものがあるんだろうか
パッと顔を上げたキャプテンは
「……とにかく、舟木コーチのところに行ってきます!」
特に理由を告げるわけでもなく
それだけ言って足早にその場を去っていった
皆は顔を見合わせて首をかしげるほか無かった
「また久坂君が問題を起こす可能性だってあるのに…」
「何故引き止めたがるんでしょうね」
「時々思うけどキャプテンって変よね」
「…」
しばらくするとボソボソと会話が繰り広げられる
私は当初の目的を思い出し
私もそろそろ行くね、と告げて水道へ続く道を歩いていった
時間、随分たっちゃったな
これで落ちなかったら嫌だなぁ
見えてきた水道に向かって足を速める
キュッと蛇口を捻って
Ｔシャツをぬらしてく
今更だけど歯磨き粉も何も持ってないのにどうやって汚れ落とすんだよ
「あちゃー…」
ぬらしてから気付くのだから
本当に私はアホである
「あーあ…」
そのままへたり込んでため息をつく
どうして私はいつもこうなんだろうか
思わずそんなことを考えてしまう
チームの雰囲気も微妙だし
Ｔシャツは汚れるし
何か今更ながらに頭痛いし
「もー…ツイてないよ、ホント」
自分のせいだと思っていても
そう呟かずには居られなかった
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六花 - 「靴紐結ぶの忘れてたぁぁぁ!!!」のくだりが…（笑） (2015年2月14日 10時) (
レス) id: 0a3b44450e (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - はじめまして！面白かったです！実は僕も小説書いているので良かったら読んでみてください「斎拓」で検索です！後僕と友達になりませんか？いろいろ話したい事があるので… (2013年9月20日 1時) (レス) id: a0ace8b351 (このIDを非表示/違反報告)
青たん＠卓球部(プロフ) - 旅立ちの猫@COROSさん» 続編できました!ありがとうございます!これからも見てくれると嬉しいです!! (2013年9月18日 20時) (レス) id: 93bc7c834e (このIDを非表示/違反報告)
旅立ちの猫@COROS - 続編楽しみにしてます！おめでとうございますっ！！ (2013年9月17日 0時) (レス) id: be22eb39a2 (このIDを非表示/違反報告)
青たん＠卓球部(プロフ) - 白滝だっ､､、あっ白竜だっ//さん» 忘れた頃に更新しちゃう青たんです。お待たせしました!さらにお待たせしてしまうかもしれませんがこれからもこの小説を宜しくです!!ありがとうございました!!! (2013年9月13日 20時) (レス) id: 93bc7c834e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青たん＠文才無 | 作者ホームページ：http://now.ameba.jp/aotan-apple/ http://www.nicotto.jp/user/mypage/index?us...
作成日時：2013年7月14日 21時
