112話だよ、多分 ページ16
何度も何度もボールを取って
何度も何度もブロックしようと頑張った
だけど
何度も何度も失敗した
何度も何度も迷惑掛けた
何度も何度もあのトラウマが蘇る
もう嫌だ、結果を出さなきゃいけないのに
結果を出せない自分も
先に強くなっていく皆も
奇麗事ばかり言うAも
強い相手も
グランドも
サッカーも
もう、嫌だよ
そうしてまたボールを奪われた
あぁ、まただ
脳内で私は諦めたように呟いた
焦ってるのに妙に冷静な頭が不思議で仕方ない
私ホントなにやってるんだろ
結果を出さなくちゃいけないのに
膝から地面について私は
ぽつりと呟いた
「何で…何で上手く行かないの…」
井吹だって必殺技を身に着けているのに
練習、来てなかったのに
何で私は出来ないの
「焦っちゃダメだ!」
飛んできたのはキャプテンの声だった
ハッとして振り返ると真っ直ぐ私をみて
キャプテンは続けた
「落ち着くんだ、さくら」
私はただぎゅっと強く目を瞑った
そのとき目蓋の裏に今朝のAが思い浮かんだ
『これから、強くなる』確かに彼女はそう言った
あのときのあの子の顔は私に似ていた
一刻も早く結果を、力を、実力を身につけなければ成らないと
追いつきたい、そんな顔をしていた
この試合であの子と私の差は何だろう
何で力が欲しいと思っていながらあそこまで冷静なのか
わかんないよ、もう
私は息が詰まるのを堪えて
必死に酸素を取り込む
苦しいよ、重いよ、辛いよ、私だって頑張ってるのに
『それは"チームの為"?』
私はハッとして目を見開いた
ふと振り返ると真剣な目つきで私を見る
Aと目が合った
「―――。」
Aが何か言った
歓声にかき消されて私の耳には届かない
私は立ち上がる
――これ以上みっともない姿は見せられない
強く強く手を握った
まずは、この状況を何とかしなくちゃ
私が輝いていない、輝くことの出来ないこの状況を
ピッ
試合再開のホイッスルが鳴った
「風峰!」
Aにパスが渡る
反応に遅れたAだったが必死にボールへ走っていく
「きゃぁあああっ!」
「うぉああああっ!?」
私とAの悲鳴が重なった
ちょうどボールにたどり着く寸前
私がAにぶつかったのだ
まぁ、私に知ったような口利いた軽い罰よね
私はそう心の中で毒づく
私はそのまま地面に伏せる
「何で…」
隣で小さくAが呟いた
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六花 - 「靴紐結ぶの忘れてたぁぁぁ!!!」のくだりが…（笑） (2015年2月14日 10時) (
レス) id: 0a3b44450e (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - はじめまして！面白かったです！実は僕も小説書いているので良かったら読んでみてください「斎拓」で検索です！後僕と友達になりませんか？いろいろ話したい事があるので… (2013年9月20日 1時) (レス) id: a0ace8b351 (このIDを非表示/違反報告)
青たん＠卓球部(プロフ) - 旅立ちの猫@COROSさん» 続編できました!ありがとうございます!これからも見てくれると嬉しいです!! (2013年9月18日 20時) (レス) id: 93bc7c834e (このIDを非表示/違反報告)
旅立ちの猫@COROS - 続編楽しみにしてます！おめでとうございますっ！！ (2013年9月17日 0時) (レス) id: be22eb39a2 (このIDを非表示/違反報告)
青たん＠卓球部(プロフ) - 白滝だっ､､、あっ白竜だっ//さん» 忘れた頃に更新しちゃう青たんです。お待たせしました!さらにお待たせしてしまうかもしれませんがこれからもこの小説を宜しくです!!ありがとうございました!!! (2013年9月13日 20時) (レス) id: 93bc7c834e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青たん＠文才無 | 作者ホームページ：http://now.ameba.jp/aotan-apple/ http://www.nicotto.jp/user/mypage/index?us...
作成日時：2013年7月14日 21時
