パパになった伊野尾さん (ページ35)

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※ ページ35

Asaid

がっちり慧くんにホールドされて
横になるベットの上

鼻と鼻がくっつくぐらい近い顔
相変わらず綺麗だなと思う

慧｢俺さ、今日の休み終わったら全然休みねーの...｣

目を瞑りながら、話す慧くん

｢仕方ないでしょ、人気なんだから！｣

いつもこうやって明るく返すけど
ホントは一緒にいたいと思ってしまう

私のわがまま

慧｢嘘ついた...｣

パッチリと開いた目はまだ寂しそうで
んー、困っちゃうなその顔(笑)

｢...ごめんなさい、嘘つきました｣

慧｢本当は寂しいクセに｣

｢ん...｣

やさしいキスが降ってきて
ホールドされていた慧君の手が私の手に滑り込む

慧｢っ...は、めっちゃ久々にこんな長いキスしたね｣

｢ほんとだね...｣

顔を見合わせて、笑顔になる

二人でクスクス笑ってるこの時間が
1番幸せだと、しみじみ思う

コンコン...

涼｢2人とも、ご飯できたよ～｣

涼介と思われる声が廊下から聞こえて

ハッとして起き上がった

｢え。ご飯？！｣

慧｢さっき、材料無かったよね？｣

確かに、冷蔵庫の中は空っぽだった
涼介...なんで？

涼｢あー、実はさ近くにあったスーパーやってたから
ヒカと買い物行ってきたの｣

あそこのスーパーこんな時間にやってるんだ

時計を確認すればもう、10時前

こんな時間でもなかった...

慧｢今いくよ、先食ってて！｣

涼｢了解～｣

｢じゃぁ、起きようか...っ｣

布団を剥いで、ベットから出ようとした時
突然お腹が張る感じがした

慧｢A？どした？｣

｢ごめん、この前の...また｣

慧くんに支えられて、もう一度ベットの上へ戻る
こういう時、冷静でいられるのが彼のすごいところ

慧｢痛い？...｣

｢...まだ少し｣

この痛みはまだ慣れないな...
結構朝になることが多いことは分かったけど

慧｢...よしよし｣

お腹を触られるのも痛いから、こういう時は
優しく慧くんが頭を撫でてくれる

それだけでも、すごく落ち着く

｢...ふぅ、大丈夫そう..｣

慧｢よし、じゃあゆっくり行こう｣

ゆっくり体を起こしてくれて
手を繋いでリビングへ