replay 全てを忘れてしまう君と K.I 2 (ページ9)

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山田くんカルボナーラを食べてから一ヶ月ほど経った
日に日に私の記憶は消されていく

「今日の予定は…健診…」

カレンダーには細かく予定が書かれていて
毎日確認するように慧と約束してる

慧は今日仕事で居ないから
1人で病院まで行かないといけなくてすごく心配いてた

「病院に着いたら、慧に連絡…」

今日の慧からのメモを持って事前に慧が準備してくれてる
病院に持っていくバックを持って私は家を出た

家から病院までは１０分ほどで着く
まだ道もしっかり覚えてる

ここを右に曲がって…少し歩いたら

「着いた…！慧に電話…」

彼に電話するとワンコールで出てくれた

慧「すごいじゃん！健診頑張ってね」

「うんっ…慧も仕事頑張って」

できることが少なくなってきてる今
病院に1人で行けるというのは私にとってすごく誇らしいことで
慧はすごく心配するけど、信じて私を送り出してくれるのはとても嬉しかった

薮「こんにちはA」

「こんにちは、今日も1人で来れました」

薮「お！すごいじゃんA…伊野ちゃん心配してるでしょ？」

「ものすごく…」

薮「だよなぁ」

私の検診に慧が来るようになってから
薮先生と慧はすぐに仲良くなったご飯も行く仲だ

薮「じゃ、今日もやろうか」

「…薮先生」

薮「…？？」

そう、私は今日心に決めていたことがあった

「相談したいことが…」

薮「何かな？」

「子供を…授かりたいんです」