❀ ページ2
「…ほ、ほら…誰もいない」
ベットがぽつりとあるだけで
人がいる訳でも、お化けがいる訳でもなかった
「もぉ…騙され…っ」
？「ねぇ…ここで何してるの…？」
ひんやりとした嫌な冷たい汗が背中をつたう
「…お、お化けぇぇぇぇー！！！！！！」
？「ってぇ！！」
自分の繋がれている機械を盾にした瞬間ドンッと鈍い音が聞こえる
「はっ…す、すみませんっ」
？「酷いなぁ、人をお化けって」
私の後ろに居たのは真っ白な肌をした中性的な顔立ちの
男の人だった
「ほんとにすみませんっ」
？「いいよいいよ〜、可愛いから許してあげる」
「…はい？」
あなたに言われても…
ってくらいほんとに綺麗な人
可愛いだなんて異性から初めて言われたな…
あ、ここの担当医の人達以外…
？「ねぇねぇ、なにちゃん？俺伊野尾慧」
「…」
そして距離が近い
「…ほんとにお化けじゃない？」
慧「…そんなにお化けに見える？」
「…ここ空き部屋だって聞いてたから」
伊野尾慧とかいう男の人は
私のことをじーっと見て
ふにゃりと笑った
慧「そんなわけないじゃーん、だって君俺が見えてるんでしょ？」
「…」
確かに…
私には霊感とかそんなものは何も無い
ただ子供達が噂をしていたから
慧「ね？名前教えてよ」
「…っ」
いつからか伊野尾さんは私の耳元に顔を近づけていた
ふわりと甘い匂いが漂う
「…鈴谷A」
慧「Aちゃんね…これからよろしく」
「…」
手を出されたからその手を握った
見覚えのある綺麗な手は驚くほど冷たかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
