＊ ページ21
丈side
康二が来て、皆テンション上がってずっと喋り続けてた。
なにわがもっと躍動するためにと話してくれた内容は、俺たちのことをちゃんと見てるからこそ言えるもので。
やっぱこいつはすごいなと思いながら、
少し、ほんの少し、申し訳なさもあった。
本当ならこいつも一緒に……夢を追うはずだった。
「なぁ康二。」
橙「なにぃ？」
「今…楽しいか？……幸せなんか？」
俺の言葉に、皆が黙って康二を見た。
皆わかってんねん。
グループ加入にあたり、バッシングがたくさんあったのも
関西と東京のギャップに戸惑っていたのも
練習についていけへんって悩んどったのも
寂しいって、たった１回だけやけど、龍太くんに言ったのも
自分は後回しにしがちなこいつやから、我慢して押し込めとんのやないかって、心配してん。
俺らなにわは、気心知れた仲間が集まってる。
けどこいつは、１人で新しい道を行くしかなかったから。
橙「……楽しいよ。それに、すごく幸せや。」
こっちを見てそう言った康二の表情は、穏やかで、晴れやかやった。
橙「最初はさすがにちょっと大変やったけど
皆ホンマによくしてくれるんよ。
俺も頑張らなって思えるようになってん。」
道「康二くん……。」
橙「まだまだやけど、少しずつスキルアップ
してるのもわかるようになってきたし、
なにより、」
"めっちゃ……温かいんよ。"
その言葉で、わかった。
今の康二の居場所は、あそこなんだって。
大切にしてもらえてるんだって。
「そうか。なら、ええ。」
橙「珍しいやん。こんな話するなんて。」
「別に気にせんでええよ。」
橙「そう？」
「うん。」
橙「わかった。じゃあ、そろそろ行くな。
今日は楽しかったで。ありがとう。」
大「こっちこそありがとうなぁ、康ちゃん。」
橋「今度ご飯行こな。」
橙「おん。連絡してや。」
恭「俺も行きます！」
俺も俺もって、皆が手を挙げて。
ちょっと前の、懐かしい雰囲気に嬉しさを感じながら。
帰るべき場所へと、足を進める背中に、
「康二、頑張りや！俺ら負けへんぞ！」
激励と……宣戦布告？
橙「丈たちもな！俺らは最強やで！
お互い頑張ろな。ほなまた〜」
今は新しい仲間と新しい道を歩いている君だけど、忘れないで。
俺らはずっと、君の１番の応援者だってこと。
そして、１番のライバルだってこと。
fin
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めめこじ好物 - ちゃいさんの小説最高です！そして胸に刺さるものばかりで毎日読んでます。お忙しいとは思いますが、頑張って下さい！ (2020年1月16日 22時) (
レス) id: c96a15eab3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃい(プロフ) - mitsu0321さん» ありがとうございます！読んでいただけて嬉しいです！少しずつ更新していきますので、お暇な時にでもよろしくお願い致します。 (2019年10月18日 22時) (レス) id: 3fb2dd4ba2 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃい(プロフ) - なすさん» 遅くなってしまい、申し訳ありません！めめこじとのことですが、設定などのご希望はございますか？よろしければ教えていただけると嬉しいです！ (2019年10月18日 22時) (レス) id: 3fb2dd4ba2 (このIDを非表示/違反報告)
mitsu0321(プロフ) - 最近なべこじにハマり、拝見させて頂いてます〜！いつも素敵なお話をありがとうございます！これからも楽しみにしてます♪ (2019年10月15日 22時) (レス) id: 69c6188f58 (このIDを非表示/違反報告)
なす - めめこじ書いてほしいです！ (2019年10月14日 7時) (レス) id: b7037150e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃい
| 作成日時：2019年10月2日 7時
