検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:10,748 hit

3 ページ10

「グルッペンさん?グルッペンさん」

答えを聞いて、沈みかけた意識を浮上させると、towacoが手を振っていた。
ふ、と自然に笑みが浮かぶのを感じる。

「面白い、わな、これは。
いいだろう、俺はお前を全面的に支援する」

正体も面白い、ここに来た理由はなんとなく分かったし最終的な利益も我々にあるだろう。
無償で泊めてやってもいいし、無論てんちょーに任せても安心だ。俺が新人教育する手間が省ける。

「てんちょーとコネシマ、あともう1人バイトがいるんだが、奴らは気づかんだろう。この店は安泰だ。
取引先で有能なやつ...トントンはまぁ気づくかもしれないが彼奴には俺から言っておこう、彼奴も理解のない人間ではない。
ほかの取引先なら心配はいらん、元々そっち側に造形の浅いやつらばかりだ」
「そらどうも。

貴方こそ何者です?割と浮浪者のフリは上手かったと思うんやけど」

towacoが立ち上がるとやはり体格的な威圧感がある。トントンより高いのかもしれない、それはそれで面白いし不愉快だ。やっぱこいつ俺のこと舐めてたんじゃねぇか。
それに、敏い。駒は賢くても使いづらいし鈍くても使いづらい、特徴が掴めないからこそやはり苦手かも知れない。

「俺は只のフロアチーフだからな、何者とも言えん」
「あと、下手に関西弁隠さなくてもええんやないんですか、私かてちょいちょい消えてますが」

くつりと笑うtowacoはつい数刻前に比べて随分と表情が増えた。
そうだな、と返したところで、からりからりとベルが鳴っててんちょーとコネシマが帰ってきた。

「割といいのあったから、二週間もすれば届くって。

towacoさん今日は如何しますか、私の家泊まっていきますか?」

阿呆はやはり阿呆らしい。
俺の家に泊める、と告げるとわかった、とてんちょーは笑んだ。

「お前、1時間後部屋で待ってろ」

今日は解散、とコネシマに言い渡してtowacoを連れて家には戻る。

やはりてんちょーには1度説教が必要なのだ。

4→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
63人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ししのめ(プロフ) - 緑月翡翠さん» コメントありがとうございます。得としていただける人がいて嬉しい限りです。まだまだこれからですのでお楽しみ下さい! (2017年1月13日 17時) (レス) id: 6cdb4f864d (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - コメント失礼します!とわぽんと我々とか何これ私得じゃねぇか!と、一気に読まさせて頂きました。めっちゃ面白いです、これからも更新頑張ってください!応援しています! (2017年1月13日 16時) (レス) id: 36e773549b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ししのめ | 作成日時:2017年1月1日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。