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「てんちょーちゃんごめんね？俺料理スキルやばいかも...」
手を合わせてへなへな笑う大先生。
よく見ればまたボサボサの髪にクタっているスーツ。
急いで来たのだろうが、流石にその格好はどうにかならなかったのか。閉店しているとはいえうちはカフェだぞ。バーじゃないんだから。
「いえ、助かりました！」
そんな大先生にも笑むてんちょーの頭は平等に優しい。トントンも同じようなもんだ。
ちょうど良く4人席にtowacoの食事が並べられていたので、椅子を一つ拝借して大先生側を向けてから腰掛ける。まだtowacoはがっついてるのでほっといても大丈夫だろう。
「お前、今日は説教だからな。
大先生、来てもらった所悪いがこれから店のミーティングだ、機密事項に当たるのでお帰り頂こう」
「りょーかーい、グルちゃん面白かったから俺はじゅーぶん。てんちょーちゃん元気でね！」
こんな男がモテるんだから、女ゴコロがよく分からない。
ニコッと俺からすれば気持ち悪い笑顔で勝手口から出ていくので、後を追って鍵を締める。
ふむ、やはり座っているのは落ち着かないし、動いている方が思考も纏まってくる。
戻ると、ようやく落ち着いてきたのかtowacoは水を飲み干した。
「はぁ、ありがとうございました、美味しかったです。
私、見ての通り一文無し何ですけど」
「お気になさらず！私の好意ですので受け取ってください！！」
「ありがとうございます」
ふんわり微笑むてんちょーはさる事ながら、先程てんちょーの行動の甘さを指摘していた本人でさえサラリとただ飯を食おうとしている。
アホなんじゃないだろうか、ついでに言うとコイツはどうせ働く場を無くしている。
「towaco、私はてんちょーがなんと言おうがただ飯は許さん」
グルくん！と目を怒らせる(そこまで怖くない)てんちょーの眼前に手を置き遮る。
俺はそこまで非情な人間ではないぞ。
「ここで働け、数週間はただ働きだろうが、いずれ給料は出す」
いいな、と2人を伺うと、てんちょーはtowacoを心配するように眉を潜めた。
一方であるところのtowacoは、少しその死んだ目を大きくして、
「ええんですか」
「お前がそれでいいならな」
「働かせてください」
頭をさげた。
やはり仕事なしで公園をふらついていたのか。それにしては爪はしっかり切られているし、学の無いような雰囲気はない。
いったいコイツは何を隠しているのやら。
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ししのめ(プロフ) - 緑月翡翠さん» コメントありがとうございます。得としていただける人がいて嬉しい限りです。まだまだこれからですのでお楽しみ下さい！ (2017年1月13日 17時) (
レス) id: 6cdb4f864d (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - コメント失礼します！とわぽんと我々とか何これ私得じゃねぇか！と、一気に読まさせて頂きました。めっちゃ面白いです、これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2017年1月13日 16時) (レス) id: 36e773549b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ししのめ | 作成日時：2017年1月1日 11時
