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翌日
淳太が帰ってきて延長された誕生会は
普段の休日となに一つ変わらなかった
ただ一つ違っていたのは
いつの間にか出かけたしげとAが手を繋いで帰ってきたことくらいだ
「え！え！つ、遂に？！」
そんな2人を見て声をあげたのは望だった
遂に、そうか
何となくは気づいていたが
やはりそういうことだったのか
「おれ、Aのこと好きやから」
そう宣言するように言ったしげは
顔面を紅潮させ
恥ずかしそうに俯いていた
「あのシャイ岡が…」
照史がそう呟けば
「誰やねんそれ！」
としげが珍しくつっこんでくる
幸せそうに笑う2人は
やはり独特な空気間を生む
いつからだったか
そんなのは思い出せないが
確かに2人が惹かれ合っていることは明白だった
Aがここ最近様子が変だったのも
このことが原因だったのか
みんなが茶化しながらも祝福する中
1人だけ、睦月ちゃんはただ黙ってその様子を眺めていた
それに違和感を覚えたが
確かに笑っているその表情を見て
気のせいだろうと頭を振った
それが、あんなことになるなんて
誰が予想できただろうか
7月も終わりを迎えようとしていた
そんな時に異変が起きた
しげとAは少しずつも確かに恋人として関係を深めていた
登下校は相変わらず4人だが
その隣にはしげが居ることが当たり前になっていた
遠くからその光景を眺める
幸せそうな2人は、嬉しそうに笑い合う
おれはお役御免かな
そんなことを思っていたのに
最近Aの様子がおかしい
なんだかデジャヴを感じたが
今回はそんな単純なものじゃなさそうだ
あんなに楽しそうに学校へ向かっていたのに
今じゃその足取りも重そうで
いつの間にか迎えにくるのは望と睦月ちゃんだけになっていた
しげは、どうしたのだろう
夏祭りに一緒に行くんだと喜んでいたのはつい先日のことだ
明日から夏休みが始まってしまうのに
なかなかしげは姿を現さなかった
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作者名：民 | 作成日時：2018年11月3日 16時
