内緒のキス、秘密の関係。*2 ～Kazunari.N～ (ページ15)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:300,963 hit

◇バカでしょう。ページ15

・

まだ泣いた後が残ってる顔が

ココアを口にしたら、少しだけ嬉しそうになった。

翔ちゃんありがとう

・

「好だ、って、バカみたいじゃない？」

「…..」

「話したことなんてないのに、いきなりだよ？」

・

ある意味ホラーだわ

って言葉を言おうとして飲み込んだ

・

「….有り得ない」

「ねぇ」

・

カップを置いたら、思ったより大きな音が出た

まるで俺、怒ってるみたい。

・

「それだけじゃないんでしょ？

お前、そんくらいじゃ泣かないじゃん」

・

赤くなった目が、やけに可愛くて

だけど裏腹、すごく苛立ってて

・

「….うん」

・

曖昧にされるの、耐えられないと思った。

だけど、彼女は空気を読むのが酷いくらいに上手い。

・

「….卒業したら、一緒になりましょうって」

「….キモくね？」

「絶対に迎えに行きますって」

「うわー….」

「バカですか？って言ったら、」

・

そこでそう言える女の子はお前しかいないって

言おうとして、飲み込んだ。

・

「すごい迫力で迫られた」

「….は？」

「壁に、追いやられて」

「俺殴ってこようか？ね？」

「….バレるからやめて」

・

ここまできても、一番にそのことを気にする

その精神がもう痛くて、かゆくて

・

「それで泣いたの？」

「….怖くて」

・

自分でも驚くくらい

この子のことを大切に想ってる自分がいた。

・

「分かった。とりあえず櫻井先生には言わなきゃな」

・

恋愛感情なのかは

別として。

・