うみ と ねこ -tkin-

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雄也side




翌日、俺は伊野尾くんを連れて海に来た。




やっぱり外せないよね




湘南の海──





慧「ちぇっ、ねこいないじゃーん」





雄「前来たのここじゃないでしょー」





慧「たかぎめっちゃ嬉しそうに写真撮ってさ」





雄「だって綺麗だったんだもん」





主に伊野尾くんが、なんて





慧「猫が浜辺歩くのあんま見ないもんね」





こんな頭の中にゃんにゃんな人には言えないわ






慧「ねこ飼いたいー」





雄「飼えばいいじゃん」





慧「俺が家いないとき一人可愛そう」





雄「優しいな」





慧「たかぎは？

元気にしてる？小太郎と……えーと」




雄「おいなり と 独り身」




慧「そう、それ。

つーかなんだよそのネーミングセンス笑」





雄「小太郎つけたの翔平だし！」





慧「小太郎が1番まともなんだって笑」





雄「いーじゃんどこが悪いんだよ
可愛いじゃん独り身」





慧「かわいそう笑」





雄「もーそんな笑われるんだったら
全部翔平につけてもらえばよかった！」





慧「しょーへーしょーへー言わないの！

お前はいのーくんいのーくんでいいんだよ」





散々バカにしてきたと思ったらツンツンしちゃう可愛い彼女。





雄「はいはいっ

いのーくーん」





慧「無駄に呼ぶな」





ほんとになんなの笑





慧「帰る」





雄「えっえっ？うそ、え、
なんで！待ってよ伊野尾くん！」





伊野尾くんは車のとこまでズカズカ歩いていくと
突然振り返った。





雄「うわっ」





ボフッ





お……お……





俺、伊野尾くんに抱きつかれてる……






雄「……どうしたの？」





慧「んー……」





俺の胸に頬っぺたをつけたまま、
伊野尾くんは小さく呟いた。




.




ごめんね

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