涙で光るガラス (ページ42)

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望んでいることはあるか聞いたら、一緒に寝たいっていう可愛いお願いで。

いざひとつのベッドに寝転がると、やっぱり愛おしくて、明日も会いたいなんて思ってしまう。

また無理を言って明日も会う約束を取り付けた。

俺の腕の中に小動物みたいにスポッとおさまったAちゃんは俺に"好き" "大好きだよ"と声をかけてくれて。

ねぇ、Aちゃん。

少なからず俺に好意があるんなら、もう少し強気で攻めるよ。

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朝起きると、カーテンの隙間から入り込んだ光に優しく照らされている部屋で、隣でスースーと寝息をたてている無防備な子。

小さくまるまっていて、寝顔は赤ちゃんみたいで微笑ましくなる。

正直、隣にいると思うとなんだか緊張して眠れなかった。

スマホの目覚ましが鳴ると、Aちゃんは目を閉じたままスマホを探して俺の頭をポンポンと触る。

普段しっかりしている感じだから、寝ぼけている姿が可愛くて。

寝起きの顔を見られたと怒っているAちゃんが潜った布団に一緒に入って、そのまま腕枕をして腰を引いて抱きしめる。

もう一度、5分だけ寝ることにした。

Aちゃんは俺と目が合うと、目をそらすようにしてから閉じて。

キスをしても逃げないから、その後もキスをしているうちにどんどん理性が無くなっていく。

腕枕をしていた腕を抜いて、両手をベッドに押さえつけても拒否されなくて

服の裾に手をかけた時、自分がかけたアラームがなった。

…アラーム、かけといてよかった。

準備をすませて一緒に家をでてカフェに行って、海に行く。

甘えてきたり、急にそっぽ向いたりするAちゃんは猫みたいで撫で回したくなる。

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一度家に帰ってから仕事に向かって、俺は舞台の通し稽古を終えて真っ直ぐAちゃんの家に行った。

リビングに入ると生姜焼きのいい匂いがした。

Aちゃんはなんだか暗く見えて、でも声をかけたらいつも通りで、少し違和感。

ご飯を食べ終わったら"帰っちゃうの…？"なんて聞いてくるから可愛くて仕方がない。

でもやっぱりAちゃんはいつもと何かが違って、次会えるとしたらいつかなんて聞いてきたと思ったら、急に抱きついてくる。

そのまま啜り泣く音が聞こえてきて、話しかけるともっと泣いちゃった。