ひゃくじゅう ページ44
ハ「ここが医務室です」
そう言って通されたのは、どこか外国のビーチのような風景が見える部屋だった。
南国風の映像で癒しを与えている、とのこと。
ハ「この部屋は私の管轄下でして…研究室としても…」
楓「研究室！？お姉ちゃん実験に使われちゃう！？逃げないと！」
『落ち着け。まだ何も言ってないだろ。』
ハ「サクラさんは…こちらに」
僕はハンナキーに指されたソファーに腰掛けた。
傷口を見せるように言われて、パーカを脱いで、包帯を解いた。
やっぱりあれかな、女子高生の服を脱がすのは怖かったから上からなのかな。
服を捲ると、まだ治る気配がない青あざや古傷などがいくつか目に入る。
その中に、まだ血が滲み出す傷口を発見した。
ハ「思ったより傷口は浅いですぅ…これなら縫わなくて良さそう…」
ハンナキーが嬉しそうに言った。
ハ「あ、細胞の修復を促進する傷薬がありますので、
こちらも一緒にお使いいただければ、より早く傷口が…」
得意分野に入ったのか、一気に饒舌になるハンナキー。
楓「サイボーのシューフクをソクシンする？」
楓が首を傾げた。
『つまり、怪我が早く治るようにお手伝いするってこと。』
楓「なるほどー！」
楓がポン、と手を打った。
…薬についてはだいぶ調べたが、僕の知ってる中でそんなものなかったが…
『…それ、本物ですか？』
ハ「…わかりました、見ててください。」
僕が疑っていることを悟ったハンナキーは、自分の手を傷つけた。
楓「ちょ…ハンナキーさん？」
傷口から血が出た。
…血？この人は人間？
ハ「これを…こうして使うんです。」
そう言って、ハンナキーは傷口に薬を塗ってみせた。
『…わかりました、疑って御免なさい』
ハ「えへへ…」
ハンナキーは嬉しそうに笑うと、僕の傷口に薬を塗って、包帯を巻き直した。
ハ「これで終わりです…
怪我したり、傷口が広がったらまたきてください。」
『…はい。ありがとうございます。』
楓「ます！」
僕と楓はハンナキーにお礼を言って、医務室を後にした。
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YUKI - 更新ありがとうございます。この先の物語が気になってしまいます！無理しない程度に頑張って下さい。 (2021年7月10日 21時) (
レス) id: e305977ea6 (このIDを非表示/違反報告)
tukina0123(プロフ) - 面白かったです!! (2021年7月9日 7時) (レス) id: 9d282b76d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁刹那 | 作成日時：2021年7月8日 19時
