はちじゅうなな ページ21
外からは風が吹き込んでいる。
二人の間に沈黙が流れる。
僕は、地面に散乱しているガラスの破片を拾い上げ、窓に空いた穴から落とした。
敬「下に人がいたら危ないよ」
『人がいるわけないじゃないですか』
ガラスが地面に叩きつけられる音はしなかった。
…これで、ここがビル街のど真ん中とかだったら笑えるな。
『…ケイジさんは、これがいつまで続くと思いますか？』
穴に首を突っ込み、下を確認した。
真っ暗で何も見えない。
敬「…さあねえ。
いくつかのゲームを終わらせたらそれでおしまいないのか、
本当に最後の一人になるまでさせるつもりなのか。」
外は外界に見せかけて結局建物の中なのかもしれない。
僕は諦めて椅子に腰掛けた。
椅子がギシギシと鳴った。
『…もし、後者だったとするなら、僕はどうするんでしょうね』
敬「どうするって？」
『僕は、楓を見捨てるんでしょうか。
…それとも、僕は楓に見捨てらるんでしょうか…
…人間は汚い生きもんなんです。自分の命がかかってる時、僕は、どうするのか…』
敬「サクラちゃんは…怖いのかい？」
…怖い…？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
YUKI - 更新ありがとうございます。この先の物語が気になってしまいます！無理しない程度に頑張って下さい。 (2021年7月10日 21時) (
レス) id: e305977ea6 (このIDを非表示/違反報告)
tukina0123(プロフ) - 面白かったです!! (2021年7月9日 7時) (レス) id: 9d282b76d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：暁刹那 | 作成日時：2021年7月8日 19時
