はちじゅういち ページ15
目を覚ますと、知らない天井が写っていた。
…冒頭のシーンに戻った気分。
起き上がった衝撃で、脇腹に痛みが走る。
そこには、下手なりに丁寧に包帯が巻いてあった。
確か、カイさんが倒れた後、サラちゃんも倒れて、それを介抱しようとして、立ちくらみがして…
…僕まで倒れたのか。
じゃあ、ここは次のフロアー？
楓はどこに居るんだ？
…行かなくちゃ。楓が心配する。
僕がベッドから降りてドアに向かおうとした。
しかし、ふと目眩が僕を襲った。
＿＿＿心配する？誰が？
楓が…僕がついててやらないと…
＿＿＿ただの自己満足…自分が必要だと思われたいだけだろ？
違う…楓は僕が必要だって言って…
＿＿＿そんなの同情からだよ…カエデに頼られてそんなに嬉しかった？
楓がそんなこと…いうわけ…
＿＿＿カエデを信じるの？また裏切られたいの？
楓は…裏切ったり…しない…
＿＿＿それはお前が信じたいだけだろ？都合のいい妄想をして楽しい？
妄想なんかじゃ…楓は…僕の妹だもん…
＿＿＿妹だから？身内だから？じゃあお父さんは？裏切りじゃないの？
でも…楓は…
『っう…』
楓「お姉ちゃん！」
はっとして前を向くと、楓の顔が写った。
いつの間にか息が上がっていた。
楓は僕の顔を覗き込んで、ニコッと笑うと、僕をベッドに放り込んだ。
楓「何してるの？寝てないとだめだよ！寝て！」
笑顔で怒らないで…？
『楓…ここは？』
楓「3階の私たちの部屋だよ！同じ部屋にしてもらったんだー！」
楓はへへ、と笑った。
『みんなは？』
楓「みんな休んでるよ。何人かはロビーにいるけど。」
『じゃあロビーに行く。』
楓「お姉ちゃん！？だめだよ！？寝てないと…」
『…寝たく…ない。』
寝たら…また…出てくる…から…
楓「…わかった」
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YUKI - 更新ありがとうございます。この先の物語が気になってしまいます！無理しない程度に頑張って下さい。 (2021年7月10日 21時) (
レス) id: e305977ea6 (このIDを非表示/違反報告)
tukina0123(プロフ) - 面白かったです!! (2021年7月9日 7時) (レス) id: 9d282b76d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁刹那 | 作成日時：2021年7月8日 19時
