いつ、どこで、だれが、何をした。 (ページ5)

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こんにちは皆さん。僕たちは今ある倉庫に来ています。

…え～と、はい。

うん。あのね。ここには今太宰さんと敦君と僕がいて、

太宰さんは〈完全ジサツ読本〉なるどこで見つけたのかとても気になるものを読んでいて(後で聞いたら普通に軒先で売られてたらしい)、

敦君はすごいおどおどしながら木箱に膝を抱えて座ってる。

ついでに僕はゲームしてる。ほら！あるじゃん！あの敵うつやつ！(語彙力！)

バキューン！って。

音出してないけど。

敦「本当に此処に現れるんですか？」

ここに来て何回目かなこの質問…

太宰さんが自信ありげに答えた。

敦「はは…凄いですね自信のある人は…僕なんて何処かで野垂れ死んだ方が。…いっその事虎に食われて死んだ方が…」

『凄いネガティブシンキングだね。

てか死ぬ！うわあああああ！』

バチューン

あーあ。ゲームオーバーだ。

倉庫の窓から見える赤い満月を見上げてつぶやいた。

『さて、そろそろかな』

後ろから物音がする。

ジャストタイミング♪

敦「と、虎だ！虎が僕を食べに来たんだ！」

違うけどね。

尚騒ぐ敦君。

太宰さんがいきなり読んでた本を音を立てて閉じた。

パタン。

太宰さんが本を占める音が異様に響く。

太「そもそも変だよ敦君。経営が傾いたからって養護施設が自動を追放するかい？」

『大昔の農村じゃないんだ。』

台詞を取ったらすっごく複雑な顔をされたので黙る。

太「そもそも経営が傾いたんなら一人二人追放したってどうにもならない。」

敦「な、なに言ってるんですか二人とも…」

そろそろ取っても良いよね…

太「君が街に来たのは二週間前」

『虎が現れたのも二週間前。

国木田さんが云っていただろう？

巷間には知られてないがこの世には〈異能の者〉が少なからずいる。

その異能で上手くいくものがいれば、その身を滅ぼすものもいる。』

太「君も〈異能の者〉だ。現身に飢獣を降ろす月下の能力者。」

僕たちの前には白虎と化した敦君がいた。

『でけえ…』

僕大きい動物好き！