#34 お帰りの夢主sideとなるはずだったけど与謝野side ページ36
与「敦!」
爆発音がして、外を見ると敦が誰かと落ちていった。
与「くそっ」
最後尾まで走りだそうとしたとき、聞き慣れた声がした。
『必要ないですよ。自分で落ちてったし。爆発に巻き込まれた様子もなかった。』
与「A⁉」
『やあ。与謝野さん。お疲れ様です。』
与「あんた、何時から…」
Aは不思議そうに首を傾げた
『…最初から?
それにしても敦君も強くなりましたねえ。』
与「ああ、助けてくれたのかい?」
『ただ見てただけですけど。何で?』
与「何でって…仲間だろう⁉」
その言葉に、Aはきょとんとした表情になったあと、笑った。
『仲間って、ただの同期じゃないですか。それだけで仲間なんて。』
与「あんた…」
空とAは不思議な子供だった。
入社したころから、まったく感情が読めないし、どこか冷めた目をしていた。
『僕たちの船は大きくないんだ。
乗客は選ばなくちゃ、沈んだら元も子もない。
そう思いません?』
Aはこっちを向いて微笑んだ。
与「思わない。たとえ私たちの船が小さくても、それが人を助けない理由にはならない。」
『…何で?』
与「それが、”武装探偵社”だから。」
Aは私の顔をまじまじと見つめた。
そのあと噴き出した。
『冗談です。下に空を待たせています。』
と、同時にAの携帯が鳴った。
画面を見て、Aはいった
『無事みたいですね。行きましょう。』
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作者名:暁刹那 | 作成日時:2021年1月9日 13時