dear chocolate２ (ページ10)

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何も知らずに連れてこられたコンサート。
渡されたチケットには、”テヤン”の文字。

芸能人に疎い私は、テヤンと言う人を知らなかった。

ホールに入るとすごく良い席で、ステージの近く。

１階席は、オールスタンディング。

ヒスは、前の方に進もうよって言うけど、私は、曲も知らないしテヤンも知らない。

「私は、後ろの方で見てるねっ」

前方では、押し寄せる人混み。

みんな前の方へ詰め寄ったため私は、後ろの空いたスペースで、一人で"サランヘ"ボードを持ちゆっくり見学をすることに。

まだ始まってないと言うのにみんな凄い盛り上がり。

ヒスなんかもみくちゃ(笑)

いよいよ、開演時間

大きな音が鳴り響き、会場が熱くなる。

ファンの大歓声。

(すっごいなぁ～)

私は、圧倒されていた。

そして…ステージには、ヨンベが出てきた。

(え？・・え？・・・・えーー？？？？)

もう、放心状態。

ステージのヨンベは、私の知ってるヨンベじゃ無くて・・

格好良くて・・ヤバいほど素敵。

観客に彼が飛ばす視線は、吸い込まれる程熱い眼差しで・・

遠くから見ている私は、ただ、その場に立ち尽くしていた。

ずっとヨンベに会いたくて会いたくて･･･

今、願いが叶った･･･

だから、ただ、こうして、ここからヨンベを見ているだけで良い･･･

ヨンベの声が聞きたい･･･ヨンベと同じ時間を共有したい････

ヨンベの声を目を閉じて聞くと自然涙が流れ落ちた。

ＭＣが入りその次の曲がステージにファンの女の子を招待するって言うショーらしい。

ファンの子は、大興奮。

ヨンベが花道を歩きながらキョロキョロステージに招待する子を探して居る。

私は、素敵なヨンベに圧倒されてフロアーの隅で棒立ち状態、、、

しばらく時間が経過して、ヨンベがステージに招待する子を見つけたらしい。

その子にスポットライトがあたった。

(え？)

(わ、…わたし？)

戸惑っているとスタッフが迎えに来てヨンベまでの道を開いてくれる。

ヨンベが、笑顔で私を見つめる

ヨンベとの距離が縮まるにつれ、私の体はどんどん震えてくる。

鼓動も早くて、動悸まで…

足も震えていて…

多分、スタッフに支えられていなかったら
歩けてなかったと思う。

ステージ上でヨンベが私に手を差し出す。

震えながら私も手を出すと、私の手をギュッと握ってステージに。

私は、ステージの上にヨンベと…