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当日のメイクの出来栄えと、現場の反応、そして世間の反響
その全てをリョウさんが判断する。
正直なところ、現場の反応はイマイチだったんだ。
なんかアッサリすぎない?
みたいな反応で。
これはヤバいかもしれない
なんてビクビク過ごした数日。
『A、合格だ!俺の弟子だって名乗ってよしっ!』
『ほんとですかっ?』
嬉しくて嬉しくて、食い気味に返事をする私を、スタッフ皆が笑っている。
『うん。ほんとだよ』
『やったーー!』
万歳をする私を取り囲んで、皆にわちゃわちゃされた。
『で、帰国の時期なんだけどね。』
リョウさんは難しい顔をしながらスケジュールを確認している。
嫌な予感しかしないんだけど……
『ちょっとこっちが忙しいからさ、手伝って欲しいんだよね。いい?』
ここで断るなんて強い心臓は持ち合わせていない。
リョウさんには、ほんとにほんとにお世話になったし、恩を返すなんてまだまだ足りないと思うけど、必要とされているならば、それに応えたいと思う。
『はい!全然大丈夫です』
『そっちのボスには俺から連絡入れとくわ』
『はい!よろしくお願いします!』
マサキさんにも報告しなくちゃいけないし、私からもHIROさんに連絡しておこう。
それと、隆二さんにも……
今さらだけど、臣さんにも……
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作者名:花梨 | 作成日時:2018年7月21日 23時