検索窓
今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:183,410 hit

078 ページ28

『臣さん!』




久しぶりに事務所に顔を出した臣さんを廊下で見かけた。



さっきの声は私じゃない。
私より先に臣さんを見つけた、さとちゃんの声
それともう一人、新しく入ったメグミちゃん。




『おー!久しぶりじゃん』




少し先で、ボディータッチをされるがままの臣さんがいて。
臣さん達が立っている向こうにEXILEさん達がいる控え室がある。



あそこ通らなきゃいけないのに。




『臣さん、今日ずっと事務所ですかぁ?』




『うん。打ち合わせとトレーニング』




『じゃあ、終わったらご飯行きましょ?
最近、全然行けてないですもん』




『俺、今日予定あんだわ。ごめんね』




最近全然行けてない?
前は行ってたの?
予定?
早く終わるのに誘われてない!
そもそも、今日は事務所だなんて聞いてないし!





なんて思いながら、3人の横を頭を下げながら
お疲れ様でーすと通りすぎた。




『おいっ!こら!待て!!』





『ヒャッ』




通りすぎたはずが、襟首をグイっと引っ張られて変な声が出た。





『なにが、お疲れ様でーす だよ(笑)
見えてんだろ?(笑)』




『だって、お話し中だったし……』




『さとちゃん、ごめんね。』



臣さんは、さとちゃんとメグミちゃんに断りを入れると、私の肩をがっちりホールドして廊下の隅に引っ張っていった。




『臣さん、私、EXILEさんの……』




『うん、わかってる。すぐに済むから』




『なんですか?』



臣さんを見上げて首を傾げると、口元に手をやった臣さんがちょっと視線を逸らした。




『お前、何時まで?』




『えっと…たぶん夕方には終わります』




『じゃあ、終わったら連絡ちょうだい。俺、事務所にいるから』




『え?だって、臣さん予定が……』





目を丸くしている私の頭を臣さんがくしゃくしゃと撫でる。




『聞いてたのかよ!俺の予定はお前だわ(笑)』




そんな風に言われて、浮かれないはずがない。

079→←077



目次へ作品を作る
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
596人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花梨 | 作成日時:2018年7月21日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。