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マサキさんがやって来て、編成が発表される。


薫さんは三代目のままで、絵美さんはジェネ
さとちゃんはランペ

私はといえば、一応三代目班だけど、HIROさんが言っていた通り、マサキさんと行動を共にするみたい。




『ほんとは三代目から外したかったんだけど、そんな事したら拗ねて仕事しなくなっちゃうヤツが出てくるでしょー?嫌んなるわよねぇ。私情を挟んでさぁ、私なんてずーっと離ればなれなのに〜』



マサキさんはブツブツ言いながら各自にスケジュールを渡していく。



『あのっ!私、三代目さんがいいんです!』



さとちゃんが自分に渡されたスケジュールを持ったまま、マサキさんに直談判し始めた。

その成り行きをメイク班の皆が息を飲んで見ている。



『さと。それってどういう理由で?』




『どういう理由って……せっかく馴染めたし、彼らと一緒に仕事したいからです』




『ふぅーん』




マサキさんは、手に持っているポールペンをくるくる回しながら考えているようだった。
その様子に、さとちゃんの期待は高まっている様子。



『さっき、直人さんも希望出してみれば?って仰って…』




『そうね。確かに個人的に担当したいアーティストがいてもおかしくないけど……』




『じゃあ!私、三代目さんが』




『それは個人の意見よね。この再編成は、いろいろな関係性とバランスそれに相性を、私とHIROさんと各グループのリーダーで決めた決定事項なの。あなたが追いかけている人は、絶対にあなたに振り向かない。そんなしょうもない恋愛事で、仕事に支障をきたしたり、揉め事が起きるなんてごめんだわ。そういう事だから却下ね。』





会議室がザワザワしだした。
言われ放題のさとちゃんが呆然と立ちすくむ中、マサキさんはパンパンと手を打って、皆を黙らせる。




『じゃあ今日のミーティングはおしまい!
スケジュールを確認して仕事に戻ってね。
それと、担当は決まっているけど、今まで通り何かあった時は皆で助け合いましょう!以上』




『待ってください!』




出ていったマサキさんを追って、さとちゃんも会議室を飛び出した。
その後ろ姿を不安そうに見ていると、優しく肩に手が乗った。




『大丈夫よ。マサキさんは一度決めたことを覆したりしないからね』




薫さんの言葉に黙って頷いた。

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作者名:花梨 | 作成日時:2018年7月21日 23時

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