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そんなわけない




とか




もしかしたら




とか




いろいろ考え込んじゃって、結局確かめる事すら出来ずに季節は春になった。






リョウさんからのGOサインはなく、毎日ひたすら技術を磨く。





そんなある日





『Aーー!』




打ち合わせに出掛けていたリョウさんが、帰ってきてすぐに私を呼んだ。




『はいっ!』




駆け寄った私の肩をリョウさんが優しく掴んだ。



『Aやったな!』





『え?え?なんですか?』





『ご指名だよ!』





『うっそぉ……』





思わずタメ口になっちゃってる私の頭をワシャワシャしてくれる。




『嘘じゃねぇよ(笑)』





頑張れよって
これが成功したら合格だって
そう言ってもらえた。




リョウさんから合格をもらえたら
私は日本に帰れる。




待ってくれているのかなんて分からないけれど
また臣さんのメイクが出来るのかなんて分からないけれど



それでもやっぱりあなたに会いたいと思うのです。





全然連絡もしてなくて
臣さんからの連絡もなくて




自分から遠ざかるような事をしちゃっためんどくさい私。
すごくすごく自分勝手で
そのくせ、自分に自信が持てない私。





たとえ、あのまま終わってしまっていたんだとしても
それでも私はあなたを見つめていたいと思うのです。

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作者名:花梨 | 作成日時:2018年7月21日 23時

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