SnowDropと空の下 2 (ページ16)

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ごめんの理由を一生懸命考えた。

でも、行き着く答えは１つしかなくて
私は顔を上げることが出来なかった。

臣さんは、私を抱きしめたまま静かに話してくれた。

『AがL.A.に行って、寂しかった。
一緒にいる時間を増やして、お互いにわかりあっていけたら…って思ってたから。
LINEしなかったのも、電話しなかったのも、会いに行かなかったのも、全部俺がダサイからで…LINEしたら声が聞きたくなるし、声聞いたら会いたくなるし、会ったら連れて帰りたくなるから…ごめんな』

『臣…さん』

『新しいメイクさんのさとちゃんとは、現場で話す程度だし、そんな時でも Aならこう言うんじゃねえかな？とか思ってさ。
奈緒と写真撮られた時は、たまたま一人で飲んでたら奈緒が来て、AがL.A.行ったのは、俺がカッコつけてばっかりだからって言われて…お前に会えなくて寂しくて、飲みに付き合ってもらっただけ…』

『でも……』

臣さんは、さっきよりも私をきつく抱き締めて、私の首に顔を埋めた。

『俺、酔っ払っちゃってさ、奈緒が家まで送ってくれたんだ。でも、それだけ。アイツは俺を送ってすぐ帰ったよ。そん時の事は、お前が知らないなら黙っていようと思った。ちゃんと話しとけばお前が不安にならなくて済んだのに…
俺はお前が思ってくれるほどカッコよくねぇんだよ』

『そんな事ない……臣さんはいつでもカッコいいです。
私、ずっと自信がなかったんです。
臣さんみたいな素敵な人が、私みたいなチビで子供っぽい女の子を好きなわけないって…
だから、奈緒さんとの写真を見てもショックだったけど、やっぱりか…って思っちゃって。
臣さんの言った通り、自信がないから臣さんを疑いました。ごめんなさい。
それでも、日本に帰れるってなって、臣さんに会える事が嬉しかった。もし、臣さんの中で過去になっていたとしても、臣さんの姿を見れるだけでいいって……そう思いました』

私達は、しばらく何も言わずにただ抱きしめあっていました。

『俺達は、離れるべきじゃなかったんだよ』

ついに言われるのか……

私は泣かないように唇を噛みしめました。

『だから、これからはどんな時でも一緒にいよう』

えっと……
それって……

そっと顔を上げた私の前には優しく微笑む臣さんがいて

優しく優しく口づけてくれました。