SnowDropと空の下 (ページ5)

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『隆二さんしか頼れる人いないの！お願い』

『岩ちゃんは？』

『岩田さんじゃダメなの。隆二さんしか考えられない』

『Aの頼みなら聞いてやりたいけどさ
俺、臣に怒られない？』

『大丈夫、大丈夫！』

なんだこれ……

通りかかった部屋から普通に聞こえてくる、俺の天使と相方の声

岩ちゃんはダメで、隆二しか頼れない？

俺は？

選択肢に俺入ってなくね？

それに、いつまで経っても挙動不審で、俺が話しかける度にカチンコチンになってんのも可愛いと思ってたけど、そろそろ慣れてもよくない？

ちょっと疲れも溜まってきてたから、イライラしてたんだ。

控え室のドアをいつもより乱暴に開けて、空いてる椅子にドカッと座った。

いつもなら、ここで俺が来るのを待ってるはずなのに…
寝坊しちゃったせいで隆二に先を越された。
しかも、ここじゃなくて、わざわざ別室で話す意味がわかんねぇ。

ガチャっとドアを開けて入ってきた二人をチラっと見て、こっちに歩いてくるAを拒絶するようにイヤホンを突っ込んで目を閉じた。

『あ……臣さん、おはようございます。お疲れですか？』

気遣ってくれているはずのAの声を無視してそのまま目を閉じていた。

ちっちぇな俺
だっせぇ