青色の虹 (ページ7)

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いつもの通り、バケツとショベルを持って

担当の先生に挨拶をした

「遅くても5時45分までだからね」

「わかりましたー」

一応、最終下校時刻までは居ても大丈夫らしい

「じゃあ、行こっか」

「うん、」

ルンルンと、楽しそうに先を歩く彼女を

早足で追いかけながら自然と俺も浮き足立ってる

「・・・あのさっ、」

「なあに？」

「ペチュニアの、花言葉っ」

また、強い風が吹いた

約十メートル離れた場所から話すと

声がかき消されて

「なあにーー？きこえなーい」

俺の声は届かなかったみたい

春一番、風に乗って俺の声も

この気持ちも

君のもとへ全部届けばいいのに

.

「ペチュニアの花言葉、教えてよ」

「心のやすらぎ、だよ」

「心のやすらぎ・・・、」

シャベルを置いて

俺の方に駆け寄ってきた君が言った

また、鼓動が早くなる

彼女に聞こえそうなぐらい

「直くんみたいな、そんな、存在、ってこと」

「・・・ねえ、俺、君のこと、もっと知りたい」

俺は君を見ているよ

だから君も俺を見てくれないか

俺は君のことを知りたいよ

だからもっと教えてくれないか

俺は君のことが、好きだよ

だからもっと、ずっとそばにいてくれないか

思った言葉とは裏腹に

出た言葉はあまりにも唐突で

だけどそれは俺の紛れもない本心

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