今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:22,667 hit
小｜中｜大
▽ ページ25
_
Aの前で、格好つけて
危ないことをやった時もあった
力もないのに無理やり木に登ろうとしたり。
Aは危ないよ、と言いながら
いつも一歩後ろに下がって見ていた
一歩引いてとことこと歩いている
Aの手を引くのは俺の役目だった
それは誰にも譲らなかった
「A！また明日なー！」
「たかくんもー！また明日ねっ、ばいばい！」
日が暮れるとそれぞれの家に帰る
家は隣同士なのだけれど一軒一軒の間隔が広い
これも立派な田舎の特徴だ
俺はAの家まで見送った後、
いつも全力で走って家まで帰っていた
さっきまで二人で歩いていた道を
一人で歩くのは少し空虚に思われたから
「ただいまぁー！」
「剛典、おかえりなさい、手ぇ洗っておいで」
「おかえり」
「ん、ねぇちゃん、ただいま」
家に帰ると、ねぇちゃんと母ちゃんがいて
晩ご飯を食べてお風呂に入った
「今日は白！」
「ねぇちゃん昨日も白にした！今日は黄色！」
「絶対に白！」
「きーいーろー！」
毎晩お風呂の前で
黄色の入浴剤を入れるか、白の入浴剤を入れるかで
ねぇちゃんと揉めた
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 82人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：葵
| 作成日時：2016年6月12日 11時
