青色の虹 (ページ3)

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また、1週間が経ったクラブの時間

あんなに街を彩っていた桜の花も散り

若葉が目立つようになった

「今日も、よろしくね」

「わかりましたー」

小さなショベルとバケツを持って

外に出ると

広場には既に彼女の姿が見える

「今日も随分と熱心だね」

「あ、片岡くん」

あのとき綺麗に咲いていたペチュニアは

もう、少しだけしおれてしまっていた

「しぼんじゃったね、これ」

ピンクのペチュニアの花びらを優しくなで

寂しそうな顔をして彼女が言う

広場の真ん中に立つ桜の木から射す木漏れ日と

強く吹いた風で彼女の髪がなびいて光る

「綺麗だったのになー」

「ほら、草抜きしてよ」

「はいはい」

花壇のふちに腰掛け雑草を抜き始める彼女

この前の1限だけでかなり仲良くなったように思う

それも、このクラブの時間だけだけれど

「今度はチューリップの方、草抜きに行こうか」

「了解」

クラスの中で話している彼女を見たことはない

というより、いつも席についてひとりでいる

「クラスで話したりしないの？」

「えー、・・・うん」

「どうして？」

「私なんか、別に誰も見てないから」

俺は何も言えなかった

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