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梟乃末路 ページ10

不思議なことにその粉は、私の手前にどんどん積み重なっていき、もとのフクロウになったのだ。私は、意識を沈め、わらわと交代した。

「…!? 私は、死んだはずでは…?」

「ようやく目覚めたかの、フクロウの子よ。」

フクロウの子は、狼狽えたように(わらわ)を見る。自分の状況がわかっておらぬらしい。

(わらわ)はAじゃ…と言っても、こやつの体を借りておるだけだがの。(わらわ)の正体、お主なら分かるかの?」

そう言って笑う(わらわ)を、フクロウの子はどう思ったのだろうか。しかし、気にせず続ける。

「本題に入るとするかの。フクロウの子よ… (わらわ)等と、組まぬか?」

手を差し伸べながらそう言う。フクロウの子は驚いたような表情になる。それもそうかの。(わらわ)は続ける。

「言い方は悪いが、お主は主に捨てられた…いわば、ひとりじゃ。だが、(わらわ)等は決してお主を見捨てぬ。

(わらわ)等には目的があるのじゃ。お主となら、果たせそうなのじゃ…どうじゃ?」

フクロウの子は少し悩んだような表情になったが、まっすぐに(わらわ)の方を見て、言った。

「あなたと組もう、名も知らぬ気高きよ。」

そう言って、フクロウはひざまずく。

にしても、名も知らぬ…か。確かに(わらわ)の真の名は名乗っておらぬからの。まぁよい。

(わらわ)は掌をフクロウの子に向け、服を纏わせてやる。

「あ…」

「衣がなくては不憫じゃろう?(わらわ)は無くても構わぬが、Aの子がきっと嫌がるでの。」

そう言うと、フクロウの子は顔を赤くする。何とも愛しいのう…この子は。

(わらわ)は、フクロウの子を小鳥の姿にした。

「その姿のが、人間界では目立たないであろう?お主が生きていると酒呑童子の子にばれるのはあまり良くないからの。」

そして、Aと意識を交代した。

ああ、フクロウだ。私は、事情をすべて把握した。

「じゃあ、行こうフクロウ、私達と共に!」

私はフクロウに服のポケットに入ってもらい、ショッピングモールの扉に手をかざした。扉は光り、私たちは中に入る。

すると、天野ちゃん達がいた。

「Aさん! 探したよ! 無事で良かった…!」

「心配かけてごめんね。帰ろう!」

「うん!」

私は自らの家に帰り、天野ちゃん達はアキノリの家へと向かっていった。

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スプラMOMIZI(プロフ) - ポンズイさん» コメントありがとうございます!忙しいためたまにしか更新できませんが頑張ります(^^) (2019年6月27日 7時) (レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
ポンズイ(プロフ) - この作品を読ませて頂きました!本当に面白いです!!これからも更新頑張って下さい!!更新楽しみです!!(^ν^) (2019年6月25日 19時) (レス) id: 8014d49c6f (このIDを非表示/違反報告)
スプラMOMIZI(プロフ) - 真利奈さん» コメントありがとうございます!フクロウいいですよね…かっこいい… これからもよろしくお願いします(^◇^) (2018年8月10日 8時) (レス) id: 747e2b3768 (このIDを非表示/違反報告)
真利奈 - 私、フクロウが好きなので生きていて良かったです!とても面白い作品なのでこれからも更新するのを頑張って下さい! (2018年8月9日 23時) (レス) id: a3edb60187 (このIDを非表示/違反報告)
スプラMOMIZI(プロフ) - ヒカルさん» ありがとうございます!なんなんでしょうねあの方ねぇ、これからもよろしくお願いします(^∀°) (2018年8月9日 12時) (レス) id: 747e2b3768 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅ゆずりは | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年7月8日 19時

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