検索窓
今日:6 hit、昨日:21 hit、合計:41,204 hit

日常改革 ページ11

「ただいまー」

…と言っても、家には誰もいない。私の家は父子家庭で、母とは割と最近別れた。私は父についていくことを選んだから、こうなっている。

「少し待ってて」

二階の自分の部屋に向かい、フクロウを机の上に置いた。ベランダに出て洗濯物を取り込み、自分のと父のとで分ける。そのあと風呂掃除を済ませ、再び部屋に戻る。

「お待たせ〜、あなたは今日からここで暮らすんだよ。」

そう言うと、フクロウは地面に降りて一回転した。すると、いつもの人型になった。

「あら、いつもの姿にも戻れるんだ。そりゃそうよね。」

「…あなたはA、でしたっけ。女子中学生と同居て、何かの罰ゲームのようです…」

「何それー、失礼ね。フクロウの子よ、口に気をつけよ。Aの子は面倒だぞ。

…あーうるさい! すっこんでて!」

わらわにお叱りをすると、フクロウは笑った。そして、真面目な顔で聞いてきた。

「なぜAの中には…その方がいるのだ?」

「んー… 話すと長くなるかな。それより、何か食べる? もう時間も遅いし、あなたが食べたいもの作るわ。」

フクロウは戸惑っている様子だった。

「…私の、食べたいもの?」

「え? ええ… それがどうかしたの?」

「いえ、そんなこと言われたことなかったので… 少し驚いただけです。」

「ふーん… まぁいいわ。で、何がいい?」

「…あなたの得意なもので…」

「分かった、そこの椅子座ってて。」

フクロウは、大人しく椅子に座っていた。

私は冷蔵庫から材料を取りだし、料理を始めた。こういうときに、父の分もいつもまとめて作っている。すると、俯いていたフクロウが喋りだした。

「…A」

「何?」

「…私を救ってくれて、ありがとうございました。」

私は目を見開いた。そんなこと言われるなんて思わなかった… えー、フクロウかわいいトコあるじゃないの〜 ←

「どうってことないわ。それに、最初に提案したのはわらわの方だもの。」

「…そうですか。」

私は作った麻婆豆腐をフクロウに出し、自分でも食べ始めた。

「…いただきます」

新しい…→←梟乃末路



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
49人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

スプラMOMIZI(プロフ) - ポンズイさん» コメントありがとうございます!忙しいためたまにしか更新できませんが頑張ります(^^) (2019年6月27日 7時) (レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
ポンズイ(プロフ) - この作品を読ませて頂きました!本当に面白いです!!これからも更新頑張って下さい!!更新楽しみです!!(^ν^) (2019年6月25日 19時) (レス) id: 8014d49c6f (このIDを非表示/違反報告)
スプラMOMIZI(プロフ) - 真利奈さん» コメントありがとうございます!フクロウいいですよね…かっこいい… これからもよろしくお願いします(^◇^) (2018年8月10日 8時) (レス) id: 747e2b3768 (このIDを非表示/違反報告)
真利奈 - 私、フクロウが好きなので生きていて良かったです!とても面白い作品なのでこれからも更新するのを頑張って下さい! (2018年8月9日 23時) (レス) id: a3edb60187 (このIDを非表示/違反報告)
スプラMOMIZI(プロフ) - ヒカルさん» ありがとうございます!なんなんでしょうねあの方ねぇ、これからもよろしくお願いします(^∀°) (2018年8月9日 12時) (レス) id: 747e2b3768 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紅ゆずりは | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年7月8日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。