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「それって、これ?」

出されたグラスをオシャレに持ち目配せしてくる。やることがいちいちかっこいいんだよな。そうです、という意を込めて頷けば、どんな意味があると思う?と逆に質問されてしまった。

『分からないから聞いてるのに。』

ごめんってって笑う一静さん。これはモヒートって言ってね、そう言って1口飲んでグラスを置いた。その動作を見てると急に頬杖ついてこちらを見つめてくる。

「心の渇きを癒して。」

『…一静さん、うるうるそうなのに。』

ははっと乾いた笑い声の後によく言われると続け、私の左前、一静さんの正面にあるチューベローズをどこか悲しげな顔して見つめた。

「チューベローズの花言葉って知ってる?」

『わからないです。一静さんは知ってるんですか?』

まぁね、と言う彼に物知りなんですね。と言えば、無駄な知識だよとまた乾いた笑い声を漏らした。オシャレじゃないですか。と言いながら空いたグラスを見て何にしようかと思ってチェリーの茎を見てれば、彼はバーテンダーさんに彼女に、と私用のカクテルを注文してくれた。

「スティンガーです。」

出されたグラスを見て、これは?と首を傾げる。

「後で教えてあげる。今はそれ飲んでよ。」

彼の言葉に頷き、それを飲んだ。ピリッとしたミントの風味が広がる。あ、私寝不足だったな。なんて事を呑気に思い出してる頭はもう既にふわふわしている。隣の彼を見ると、どうしたの。と頬に手を添えられ…


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それからはよく覚えておらず、目が覚めたら絶対事後でしょって感じのホテルにいた。あのまま一静さんと。初めて好きな人以外としたという割には、落ち着いていた。身体を起こすと丁寧な、それでいて男らしい少々荒っぽく、ありがとう。と書かれたメモ用紙が見えた。気になって裏返してみると、花の名前と花言葉と思われるもの。カクテルの名前とカクテル言葉と思われるものが書かれていた。


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それから週に1回、彼との再会を望んでBARへ足を運ぶようになるのはまた別の話。



。+ฺ・。ฺ・


チューベローズ


「危険な快楽」「危険な関係」「官能的」


。+ฺ・。ฺ・


スティンガー


「危険な香り」



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アイビー【Kei Tsukishima】→←チューベローズ【Issei Matsukawa】



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作者名:菅田 | 作成日時:2020年11月28日 4時

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