第捌拾話 ページ32
A視点
『あ、師範が見えたの。それでね、助言をくれたんだ、』
いきなり馴れ馴れしい話し方をしてしまった。彼は不思議そうな顔をしている。
『あ〜分からない、よね!ごめんなさいこんな話しちゃって。』
お互い何も言わないけど凄く気まずい。きっと相手も頭回転しまくってるんだろうな。
リドル「君は、師範のことが大切かい?」
『もちろん。大切。』
リドル「じゃあ自分が死ねばよかったとか言わないこと。」
『でもさ、私が死んだら師範は後の人生を、寿命を全うできたかもしれないんだよ。だから、だから私が代わりに死ねばよかった。』
足元にまで波が押し寄せる。私もこの水のように綺麗で透き通った心を持てるのかな。きっと無理だろうけど。
『そうそう、君さここにいたら怒られちゃうよ?何でそんなに私を助けようとしてくれるの?』
こんな優等生くんの信頼を私なんかのせいで失ってほしくない。こんな人にかまって楽しいのかな?
リドル「そうだね、怒られてしまうかもしれない。君は僕とどこか似ている気がして。」
『似ているの?お母さんと何かあったの?私はあったよ。』
そう言うと目を泳がせた、図星だ。
『当てちゃった。そんなことも生きていたらあるよ、それでも頑張っていかないといけない。』
『私達っていうか、君の事情は分かんないけどいつかそのことについても話そう。あとね1個提案がある。』
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雨中猫 - たのしみ (2022年1月19日 20時) (レス) @page36 id: 4588060cb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緩瀬ねむ | 作成日時:2021年1月9日 14時