今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:21,896 hit
小｜中｜大
64 ページ14
｢ねぇ、ふみちゃんは知ってたの？｣
｢うーん、まぁ相談されてたからね｣
｢そっか｣
カフェで向かい合って、ケーキを食べながら
お互いの近況報告をする。
ふみちゃんはあれから神ちゃんと
しょっちゅう会っているみたいで
放っておいてもうまくいくのだろう。
それに比べて私の夏休みは、
うまくいかないことばっかりだ。
｢でも、小瀧めちゃくちゃ勇気だしたんじゃないの？
最初なんて好きって言ってるだけだったもん。
それがAに気持ち伝えたんでしょ？｣
｢うん｣
｢それで、どうなの？
なんか変わった？｣
｢むしろ知りたくなかったって感じ｣
｢あははっ、小瀧無惨に振られたんだね｣
｢優しすぎて甘えちゃいそうだよ。
このまま中途半端に友達続けたら
だめなんじゃないかって思う｣
｢でも、小瀧はそれでもいいって言ってんでしょ？｣
｢そうだけど｣
｢じゃあ、いいんじゃない？
気持ち変わることもあるかもよ？
ないとは言いきれないし、何があるかわかんないじゃん？｣
｢でもさ、私シゲのこと好きだもん｣
｢うーん･･･なんか、ね。シゲはやめといた方がいい気がするけど｣
ふみちゃんがそんな風には言うのは初めてで
驚いて顔を見る。
少し困ったように笑うと、
｢まぁ、私の勝手な意見だけどね｣と付け加えた。
これ以上何かを言ったら
余計に否定されてしまいそうだから、
花火の日に会ったことは話さなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 326人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひろか | 作成日時：2019年11月12日 18時
