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どれくらい時間が経ったのだろう。
そのまま眠ってしまったみたいだ。
携帯で時間を確認すると夜中の3時になっていた。
LINEの通知がある。
誰だろう?・・・のんちゃんだ。珍しいな。
「テスト何日まである?」という内容だった。
こんな時間だけど返事返してもいいかな。
朝起きた時に気づくよね
「30日だよ・・・っと」
返事をして携帯を横に置くと、すぐにLINEの通知が鳴る。
「今、電話してもええ?」
どうしたんだろう?
でも、誰かと話したい気分だ。
さっきまでのモヤモヤを少し忘れたい。
「大丈夫」
すぐに着信がきた。
「もしもし」
のんちゃんの声を電話越しに聞くのは初めてで、
少しいつもと違うような気がする。
そういえばシゲとは電話をしたことがない。
というより、あんまりLINEでも連絡を取らない。
やっぱり・・・ と考えが悪い方向にいきそうになるのを慌てて止めた。
「もしもし、電話どしたの?
てか、のんちゃんなんでこんな時間まで起きてんの?」
「いや、Aもやろ」
「私はちょっと目が覚めちゃっただけ」
「そうなん?俺は流星とボーリング行ってた」
「えー!2人ともテスト余裕だね」
「あと3教科くらいやし、明日休みやから息抜き」
「私もあと3教科ある。シゲはもうテスト終わりだって言ってたよ」
モヤモヤを忘れたいなんて思いながら、ついシゲの話題を自分から口にしてしまう。
「あー、あいつもう終わったんや」
「うん、そうみたい」
「飯行ってたん?」
「そうそう、まだお疲れ様ではないけど
前期お疲れ焼鳥してきた」
「そっか、シゲとほんま仲良いんやな。
あのさ、電話の用件なんやけど30日暇?」
「うん。テスト終わっちゃったらなんにもないよ」
「そしたら遊び行かへん?」
「うん、いいよ行こ行こ!」
「じゃあ決まり!」
それからしばらく他愛もない話をして電話を切った。
のんちゃんと話をしたおかげか少し元気を取り戻せた気がする。
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作者名:ひろか | 作成日時:2019年10月28日 18時