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「ごめん、ふみみ。そんなつもりじゃなかったんやけど」
「じゃあ、どんなつもり?まじでない、さすがにあれはきつかった」
「ごめん、ふみみが神ちゃんのこと好きなのか確証なかったから・・・」
4人でカラオケに入ると、
ふみちゃんが急に涙ぐんだ声でもうやだ、と言った。
やっぱりさっきの神ちゃんの話が辛かったんだ。
それでも神ちゃんの前では気丈に振舞っていて、
ずっと我慢していたんだと思う。
「ふみみん、流星のこと責めてもしょうがないで?」
「わかってる、わかってるけどさ
現実突きつけられた感じがしてきつかったんだよ。
ごめん、楽しい会だったのに。ごめんね」
私はふみちゃんの友達なのに、こんな時何も言えない。
ふみちゃんのこんな顔初めて見た。
「ごめん、流星、A。俺ら出るわ。
また連絡する」
「ごめん、A。また連絡するね」
のんちゃんがふみちゃんを連れ出して、
流星くんと2人になった。
しん・・・と静まり返った部屋に気まずい空気が流れる。
私がのんちゃんみたいにふみちゃんを連れ出せたらよかったんだ。
そう思うと後悔が押し寄せてくる。
重い空気のなか先に口を開いたのは流星くんだった。
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作者名:ひろか | 作成日時:2019年10月28日 18時