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2話 ページ2
「総員、武器を持て！！！」
慌ただしい軍基地内
響くのは、兵士の足音と、爆発の轟音。
耳を劈くような嫌な音を確かに聞き取りながら、俺は軍基地の裏の森を走っていた。
○月×日 午前4時。
敵国の刺客が訪れ、平穏をくずしたのは、春の涼しい夜だった。
俺は、敵国からの使者を相手取り、森を駆けていた。
目指すは、あの花畑。
きっと俺は生きて帰られないだろうから。
ろくな別れの挨拶も、それらしい最後の日常でもなかったけど、悔いはないと思った。
これが俺の生きた証拠であると思ったから。
駆けて駆けて、駆ける。
慣れた森も、あれだけ急いでいれば、茂る枝を全て避けることが出来なかったのか、身体のあちこちに切り傷があり、少し痛む。
辿り着いた目的の花畑。
俺だけが知っている、俺だけの秘密基地。
「さぁ、鬼ごっこはおしまいだ。
始めようか。
どちらかが死ぬまで終わらない、最期の闘いを」
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作者名：月詠 | 作成日時：2023年6月21日 23時
