【銀魂】進め。 (ページ3)

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三歩ページ3

ドロップキックを食らった全蔵はそのまま動かなくなってしまった。

「先生大丈夫ですかー？」

返事はない。ただの屍のようだ。

銀「Aそんなやつほっとけ。とりあえず今日はお開きだ。とっとと帰ってこのクソみてーな量の課題終わらせて来いよ。」

「はぁーい...。」

屍になった全蔵を置いて、銀八とAは補修教室を後にした。

全「お前ら...人の心ってもんは...ないのか...」

＊

職員室の前の廊下まで来て銀八は「じゃあな。」と言って職員室に入っていった。

「さよーならー」と返事をしてAはある場所へ向かう。

いつも帰りは必ず寄っていくAの好きな場所だ。

昇降口を出て運動場を通り、外にある更衣室の隣にその建物はあった。

昔ながらの木でできた少し汚いその建物は他の建物とは違い簡単な作りになっているため、ドアの立て付けが悪い。

ドアノブを捻り、ドアに肩を当て体当たりするようにAはドアを開けた。

「やっほー！また補修食らっちゃった」

？「またかよ。」

紫色の髪の毛をしたこの男は高杉晋助。

Aの保育園からの幼馴染だ。

眼帯をしているためアイコンタクトは片目でしかできないが、その目は銀八と同じで呆れかえっているようだった。

？「ほーんとAってよく呼び出されるよね～」

「ま、俺も人のこと言えないけど」とニコニコした目でピンクのアホ毛を揺らしているのは神威。

本当はこの銀魂高校の生徒ではなく、夜兎工業高校の生徒だ。

見た目とは裏腹に番長をしているくらいとても喧嘩が強く、本人も喧嘩大好きマンらしい。

威「俺も本当だったら今日補修室に呼ばれてプリントやらされてたと思うよ」

高「どうせ行かねーんだろ。いつものことだ。」

威「あったり～」

「晋ちゃんは今回は補修無いの？」

高「ったりめーだろ。」

ニヤリと笑ってAと神威を見下すような目で見る。

高「夏休み前だってーのに補修に追われる日々なんざおくりたくもねーよ。」

高杉の親は有名な企業の社長で小さい頃から教育をされてきていたらしい。

本当ならそこら辺の頭の良い学校にも普通に入れたはずだが、なぜわざわざ偏差値の低い銀魂高校を選んだのかは謎だ。

何回か聞いたことはあるがあまりしつこくしても機嫌が悪くなるため、正直今でも疑問に思っている。

(いつか聞き出してやる...)改めてそう思いながら、Aは鞄から分厚いコピー用紙を取り出した。