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以来。神格化され、祠も建てられて神様になり、俺の元から離れたAは人の願いを叶え続けた。
病を治してくれと願った人間の病を代わりに引き受け、痛みに喘ぐ人間の怪我を代わりに引き受け続け…
それは人間の代わりに引き受け続けた怪我や病のせいで容姿が大きく変貌した今も続いている。
人間というのは本当に勝手だ。
自分が危機に陥ったらAに縋り、その癖助けて貰った後は知らんふりしてAに後ろ指をさす。
全く、良いご身分や。
「…もう、ええんちゃう？あんな勝手な人間達、助ける必要なんか、」
「ううん。…私、人間が好きだから」
相変わらずガラガラの声で答えるA。
昔は鈴が鳴っているかの様だったその声も、火事で喉を焼かれた男の願いを叶えた事で荒れ果てた物になった。
「…ね、ぺ神。」
包帯を巻いていない方の右目で、彼女は俺の目を射抜く。
その目は、何も疚しい事をしていないのに、どことなく目を逸らしてしまいたくなる様な。
それくらい澄んだ目だった。
「…もう、此処には来なくて良いんだよ。」
「…は、」
突然、何を。
「ぺ神くらいだよ。願い事抜きで私に会いに来る様なお人好しは。…でも、気を遣わなくて大丈夫だよ？ぺ神だって、嫌でしょ」
こんな、醜い奴に会うの。
「…阿呆やなあ」
らしくない、弱弱しい笑顔を浮かべるAのまん丸の頭をポンポンと撫でる。
ああ、懐かしいなあ。
『とんでもないお人好しやなあ。』
確か、初めて会った時。
こう言って、頭を撫でたんやったな。
「惚れた相手に会うのに、お人よしも何も無いやろ。」
「…え、」
彼女の表情が、Aの顔を覆う包帯越しでも分かる様だった。
多分。今の彼女の顔は、真っ赤だ。
「惚れたって、…え？」
「…気付いてなかった？」
「だ…だって！そんな事、一言も…」
「…やっぱ阿呆や！」
未だに何かを俺に訴えかけようとするAの両方の頬を包み込む。
彼女の頬に昔の面影は、欠片もない。
少女特有の柔さと滑らかさのあった肌は、怪我や病によって荒れ、あるのは包帯の感触のみ。
でも、それさえも愛しい。
スッと、顔を近づけて
「なあ。…好きや。」
彼女の口を塞ぐ様に。
いくら口で伝えようが、信じないであろう俺の気持ちを直接ぶつけるみたいに。
愛しい神様の口に、自らの唇を押し付けた。
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sdfhowfd(プロフ) - にこさん» 俺得を第一に書いていた小説にそう言ってもらえて本当に嬉しいです！コメントありがとうございます！ (2018年7月15日 18時) (
レス) id: 6b862137a1 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 語彙力なくてすみません…好きです… (2018年7月13日 17時) (レス) id: d94860a230 (このIDを非表示/違反報告)
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