元殺し屋は幼馴染を救いたい【呪術廻戦】 (ページ1)

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今、俺は走っている。

部活が終わったあとも陸上部に付き合わされ、帰る時間にはもう日が沈む頃だった。
姿が見えない幼馴染が所属している部活の先輩である佐々木と井口にソイツがとこにいるかと聞くともうジジイの見舞いに行ってしまったらしい。

ていうかなんで井口と佐々木は残ってるんだ。

そんな疑問は置いといてジジイがいる病院に行くとジジイは亡くなったと聞かされ、当の幼馴染は髪の黒い学生に連れられて学校に行ったそうだ。

すれ違いかよ畜生。

それで今俺は走っている。

やっと冒頭に戻れたところで説明。
高校に着いたと思ったら幼馴染が窓割って4階まで入ってった。

「フィジカルゴリラ。」

なんかよく分かりはしないけど、前世の感は告げていた。俺でも得体の知れない何かが動いている。

4階から呻き声みたいのが聞こえたから何かと戦っているのかもしれないきっと。
割れた窓から変な生き物見えるしそうだよね。

本当は幼馴染のように窓から入っていった方が楽なんだけど生憎家庭科室は1回。多分窓からはいるより走った方がよってく場合は絶対早い。

で、また走った。

家庭科室に侵入しちょっと借りますね。と刃物を拝借。そこからケースを外しつつ4階へと飛ぶように走る。

そして戦闘中の幼馴染を無視し化け物にかかと落としを食らわせた。

「あれ？効かない。」

「それで効いてないの…」

フィジカルゴリラからツッコミが飛んだが別に気にしない。
左手に持っていた刃物を右手に持ち替え軽く助走をつける。

「いきまーす。」

ほんとはこんな掛け声も何もいらんけどやってみたかったからいいでしょ。あと、後ろでお前何持ってんだみたいな視線をぶつけてくる知らない人。

別に俺は罪悪感とかも何も無いよ。

知らない相手でもとりあえず首をはねとけば何とかなる。つかみかかってくる面倒くさい腕を切断し、まだ伸びてくる腕をたたき落とす。
ほんの僅かな数秒で化け物には隙ができた。

なんの躊躇いもなく化け物の首と思われる場所に刃先を当て、貫く。
意外とあっさりその首は落ちた。

手応えをほとんど感じず首を傾げる。

「なあ、伏黒。首落として動かなくなったんだけどさ、確か呪いって、呪でしか祓えなかったんじゃなかった？」

「ッ逃げろ！」

幼馴染の言葉に振り返ったと同時に知らない黒髪に幼なじみと一緒に屋上へと吹っ飛ばされる。

多分受け身撮らなきゃ痛いヤツ。