セブチの謎多きPDは日本人です。 (ページ21)

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#　バーノンページ21

昨日はしゃいで疲れたスングァニが、いつものように起こしに来ることはなかった。

それなのに、何故か健康的な時間に目が覚めてしまったのだ。

「ん、」

のそのそと起き上がり、取り合えずリビングへと足を進める。

まだぼーっとしている頭をそのままに、扉を開けた。

「おはよう、ユウひょん」

まだ誰も居ないと思っていたリビングには、朝ごはんを用意するユウひょんが居た。

YU「はよ～ぼのなー」

そう答える相手に頷きながら、カーペットに転がる。

中途半端に目覚めた体は、すぐに眠りにつくことはなく、ただただ時間がすぎる。

YU「はぁ～ハンソラぁ～～」

そう言いながら彼は、転がる自分に寄り掛かってきた。

「oh……」

おどろいてそう漏らすと、

YU「あ～…やっぱりハンソリの隣は落ち着くな」

と言ってすぐ寝息をたて始める彼。

ユウひょんは前々から俺の隣で寝たり、ぼーっとしたりすることがあった。

何か悩みごとがあるときは、そこで寝てしまったり、何かしらいつもと様子が違う。

…きっと今もそうなのだろう。

俺自身もユウひょんと居るときは、なんでも受け入れてくれる気がして何故だか落ち着く。

敢えて何か聞いたりすることはない。

それは俺もそうだし、ユウひょんもそう。

お互い、話をすることが重要なのではなく、側にいることが大事なんだと分かっている故にだ。

…そう言えば、極端に自分に自信が無いユウひょんが、Vエプに出てしまったらしいな。

MH「おはよう、」

そう考え事をしていると、声を掛けられた事に気がつくまで少し時間を要した。

「…おはよございます」

何気無い朝の、何気無い一時。

考え事をする余裕があり、

側にいるだけで落ち着く人がいて…

この一瞬が、俺はすきだ。