2019.11 Aぇんですか!? ページ14
福「…知ってたけど、やっぱうますぎ」
『ありがと』
初の単独コンサートで初披露する新曲では、ラップパートを任せてもらえた。
一緒にやるリチャくんは安定してかっこいいから、対になるように声を張り上げてラッパーらしく録音。
いずれはリリックもかかせてもらえたらいいなあ。
リ「なんかアドバイスある？」
『えー、リチャくんに教えることなんてないですよ』
リ「そんなわけないやろ」
ちゃんと聴いてや、とレコーディング室に入るリチャくん。
最初はちょっと怖かったけど、今やかっこよくて仕方ない。こうやって頼ってくれるんも嬉しいし。
『この曲めっちゃ好きやわ』
福「俺らの方向性見えてきたよな」
『うん。ウチらっぽい』
こんな歌今まであった？
ラブソングやのにかっこいい。Aぇらしい男臭さ。
福「惚れた方が負けじゃないんよな」
『そう。…大晴彼女おるん？』
福「おらんけど…え、言っていいの？」
『ああ、いいよあたしから聞いた時は。教えて』
女関係の話はせんとってって、結成直後にメンバーにお願いした。
なんかほら、気まずいし。
知らん方が、気にせんと仲良くできるしな。
福「ふーん。…Aは？」
『彼氏？おらんよ』
でも最近、メンバーと距離が近くなったからなのか、それとも女の勘ってやつなのか
なんとなく、女の影を感じ取ることもあって。
大晴は分かりやすそうやから、ほんまにおらんねやろな。
「Bメロからいきます」
リ「はい」
いずれレコーディングも任せてもらえるようになりたい。
メンバーの歌い癖も含めて勉強しやなあかんから、集中。
福「リチャくんも、めっちゃうまい」
『うまいし、なんせかっこいいよな』
福「かっこいい！声もいいし」
リチャくんを褒めたあと、自分の番が回ってくるのを緊張して待ってる。大晴は素直でほんまに可愛い。
こんなかわいい男の子産んだ大晴のお母さん、羨ましすぎる。あたしも大晴産みたい。
福「うし！行ってくる」
『がんばって〜』
にしても、はじめて嘘ついたなあ。
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作者名：はに | 作成日時：2023年6月19日 13時
